木下昌輝氏の『秘色の契り阿波宝暦明和の変顚末譚』が直木賞候補に!
歴史小説の新星、木下昌輝氏の最新作『秘色の契り阿波宝暦明和の変顚末譚』が第172回直木三十五賞の候補に選ばれました。本作は、巧妙なストーリーと深い歴史的背景が織りなす痛快な作品であり、小説ファンから絶大な支持を受けています。
木下氏は、2012年にデビュー作『宇喜多の捨て嫁』で第92回オール讀物新人賞を受賞し、その後も多くの文学賞に輝いてきました。直木賞のノミネートは、4回目を迎えることとなり、その実力を改めて証明しています。
本作の舞台は江戸中期、商人の力が強まる一方で多くの藩が経済的な苦境に立たされている時代です。特に、阿波国徳島藩はその象徴的な存在であり、莫大な借金を抱えていました。藍を特産品とするこの藩は、大阪商人による流通の支配によりさらなる困難に直面します。
主人公、柏木忠兵衛は、藩の危機を打開すべく奮闘します。江戸に向かう彼の目的は、秋田藩主の弟・岩五郎を見極めること。しかし、藩主の重喜は政治に興味がないと宣言しており、その背後には家老たちの専横が待ち受けています。忠兵衛たち中堅家臣団は、藩主を巻き込んだ改革を果たし、藩の命運を変えることができるのでしょうか?
改革の行く手には、徳島藩に対する大規模な陰謀も待ち構えるなど、アクションとサスペンスが満載の物語が展開されます。読者は、忠兵衛の熱心な努力や、困難に立ち向かう彼らの姿に引き込まれ、波乱万丈の歴史の流れを感じることでしょう。
著者プロフィール
木下昌輝(きのした・まさき)は1974年に奈良県に生まれました。デビュー以来、数々の文学賞を受賞し、現在まで多様な作品を世に送り出しています。近著には『愚道一休』があり、今や歴史時代小説の旗手としての地位を確立しています。
書籍情報
- - タイトル: 秘色の契り阿波宝暦明和の変顚末譚
- - 著者: 木下昌輝
- - 定価: 2200円(税込)
- - ページ数: 392ページ
- - 発売日: 2024年11月1日
本書は、直木賞の発表が行われる2025年1月15日を迎えるにあたり、読者の期待が高まっています。木下昌輝氏の新たな挑戦に目が離せません。この機会にぜひ、魅力あふれる歴史エンターテインメントを手に取ってみてはいかがでしょうか。