デジタルグリッド株式会社が提供する「RE Bridge」は、企業や需要家と発電事業者を結びつけるコーポレートPPA(電力購入契約)マッチングプラットフォームです。再生可能エネルギーの普及が進む中、このプラットフォームは重要な役割を担っています。特に、オークション形式で行われる商談は、需要家と発電家双方に利益をもたらし、相互のニーズを満たすための重要な手段です。
「RE Bridge」は、2023年7月25日から運営を開始し、これまでに3回のオークションを開催しました。すべての参加者は、無料で入会できる「RE Bridge会員」として参加資格を得ることができます。これにより、競争的な価格形成が促進され、利用者にとっての選択肢が広がり、透明性が確保されています。
以下は、これまでのオークションのデータです。第1回のオークションでは、11の需要家が参加し、18の発電家から構成される合計52の発電所がありました。DC容量は98 MWで、発電家の希望PPA価格は最大20円/kWh、最小14円/kWh、平均15.4円/kWhでした。
第2回オークションでは、需要家は21社で、発電家は24社、合計80の発電所が参加しました。この回のDC容量は230 MWで、発電家の希望価格は20円/kWhから13円/kWhの間で、平均は15.5円/kWhに達しました。
最新の第3回オークションでは、27の需要家に対して38の発電家が参加し、103の発電所が登録され、259 MWのDC容量が確保されました。発電家の希望PPA価格は最大20円/kWh、最小12.5円/kWh、平均14.7円/kWhと報告されています。また、需要家の希望価格は14.4円/kWhとなっており、価格差は縮小しています。
オークションは今後も継続され、次回の第4回オークションは2024年10月〜11月に予定されています。これらの取り組みを通じて、デジタルグリッドは再生可能エネルギーの普及に向けた道を切り開く役割を果たしています。
とりわけ、環境価値価格の算出方法や、その影響も大いに注目されています。例えば、発電家の希望PPA価格と取得FIP単価の平均値の差は、発電ビジネスの健全性を示す指標となります。第1回では4円/kWh、第2回では4.7円/kWh、第3回で3.2円/kWhとなり、価格形成の過程が明確になっています。
このように、「RE Bridge」は電力DXの一環としてデジタルグリッドによる取り組みが進む中、再生可能エネルギーの未来を切り拓く重要なプラットフォームとなっています。今後のオークションの成果にも大いに期待が寄せられています。