地域別最低賃金改定がアルバイト時給に与える影響を調査

地域別最低賃金改定の影響調査

総合人材情報サービスの株式会社アイデムは、2025年度に予定されている「地域別最低賃金」の改定が、パートやアルバイトの募集時の時給にどのような影響を与えるかを調査しました。この調査は、同社が運営する求人メディア『イーアイデム』や採用サイト構築サービス『Jobギア採促』に基づいて行われました。

調査の概要

今回の調査では、今年5月から7月の時給データをもとに、地域別最低賃金の改定に伴う影響率を算出しました。つまり、応募時点で提示される時給が、改定後の最低賃金を下回る可能性を探ったわけです。

都府県別影響率

調査結果によると、東日本では神奈川県が61.9%と最も高い影響を示し、続いて栃木県が59.5%、群馬県が56.8%という結果となりました。西日本では京都府が58.1%で最高となり、次に大阪府52.4%、福岡県51.8%となっており、これらの地域では、多くの企業が時給を見直す必要があることが分かります。特に東日本では、ほとんどの地域で改定影響率が40%を超えており、求人数の多い業種が大きな変化を迎えそうです。

業種別影響率

業界別に見ると、特に影響が大きかったのは「小売業」、「ビル管理・警備業」、「飲食業」で、これらの業種では改定影響率が5割以上に達する地域が多いことが分かります。特にビル管理・警備業は6つの地域で70%を超える高い影響率を示しており、業界全体にわたる調整が迫られる可能性が高いと言えます。

職種別影響率

職種別では、「ファッション・アパレル」や「ドライバー・配達」が特に改定影響率が高い結果となりました。「ファッション・アパレル」は15都府県で改定影響率が5割以上に達し、中には70%を超える地域も存在しています。このような時給の見直しが必要な背景には、業界内の競争が激化していることがあると考えられます。

まとめ

調査結果から、地域別最低賃金の改定はパートやアルバイトの時給に大きな影響を及ぼすことが明らかになりました。特に東日本や西日本では、影響を受ける地域が多く、業種や職種によってもその影響の度合いが異なるため、今後の求人市場における動向に注目が必要です。企業側は労働環境を見直す余地があるかもしれません。昨今の賃金の変化を踏まえ、自社の採用戦略や人事政策の見直しが求められる時が来ています。