株式会社フォーカスシステムズは、東京都品川区に本社を置く企業で、1977年の設立以来、公共や通信分野などでシステム開発と運用に携わっています。また、現代のビジネスにマッチしたIoTやクラウド、AIといった先端技術の導入にも積極的です。最近、同社はフィリピンでの教育分野においてデジタルトランスフォーメーション(DX)や生徒の安全確保に関するプロジェクトを開始しました。この取り組みは、経済産業省が行う「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」に採択され、フィリピンの学校教育の市場活性化と日本との経済連携の強化を目指しています。
このプロジェクトでは、同社が開発した「Cotchi App」を活用し、学校内での生徒の所在管理とリアルタイムな出席確認を行います。このアプリは、教室内での出席状況を簡単に確認でき、外部での活動中も生徒の安全を確保するための機能を提供します。具体的には、教員と生徒の距離が一定以上離れるとアラートが作動し、迷子や置き去りを防ぐ仕組みがあります。このように、Cotchi Appは生徒の行動を安心して管理するために設計されています。
フォーカスシステムズは、フィリピン国内の小学校、中学校、高校を対象に、計100校の参加を目指し、検証を行います。検証の形式は「通常利用」と「サイエンスキャッスルでの利用」の二つに分かれており、学校ごとのニーズに応じた柔軟な参加方法が用意されています。これにより、検証結果を基に各学校に適したサービスの改善を行い、将来的な普及を図るための基盤を築く狙いがあります。
この検証は、2025年11月上旬から2026年2月末日までの期間で実施され、その後、参加校への本格的な導入を進める予定です。また、2026年4月以降にはサブスクリプション型サービスとしての提供も計画されています。現地教職員に対しては、アプリの操作説明や技術サポートを行い、円滑な導入と運営を支援します。
フォーカスシステムズのこの取り組みは、フィリピンの教育現場のDX化を促進し、生徒の安全を確保するだけでなく、将来的には地域の教育環境を大きく改善する可能性を秘めています。フィリピン国内の教育機関へのさらなるアプローチを続け、参加学校の募集を行っているため、すでに関心を持つ学校も多いのではないでしょうか。教育DXが新たな未来を切り開くことを期待し、同社の活動に注目が集まります。