茨城大学 遠隔授業
2020-08-07 11:39:22

茨城大学が実施した教員向け遠隔授業アンケートの結果と今後の展望

茨城大学が実施した遠隔授業に関する教員向けアンケート



茨城大学では新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年4月30日から全授業をオンラインで行うことが決定されました。8月12日までの前学期の授業はすべて遠隔授業で実施され、6月19日に第1クォーターが終了しました。それを受け、今後の授業の質の向上へつなげるため、教員を対象にアンケート調査が行われました。

調査の概要


この調査は、茨城大学における学部生向け授業を担当する647人の教員を対象に、2020年7月1日から7月10日まで行われました。337人からの有効回答が得られました。

遠隔授業の実施状況


調査結果によると、約6割の教員が新たに教材の作成を行い、授業方法を見直していました。また、大学からの支援に対しては、6割以上の教員が「十分」または「概ね十分」と評価している一方で、必要なPCの購入などに対する経済的支援が不足していたことへの不満も見受けられました。何と9割以上の教員が、遠隔授業で得た技術や知見を今後の対面授業でも活用したいと回答しています。

遠隔授業の方法


茨城大学では、Microsoft社と契約し、Teamsを使って遠隔授業を実施しています。実際には、多くの教員が音声のライブ配信を利用し、学生とのインタラクションを確保するためにチャット機能も積極的に活用しました。学生からは、「チャットの方が質問しやすい」という声が多く上がり、遠隔授業の利点を感じ取ることができました。

教員の授業方法について


アンケートでは、約6割の教員が教材を大幅に見直したと報告しています。しかし、その一方で、過重な業務負担に対する懸念もありました。大学からの支援について56%の教員が満足している中、14%は十分ではないと答え、その理由には在宅授業に必要な機材・環境整備に関する自己負担の大きさが挙げられました。

今後の展望


多くの教員が今後の授業においても遠隔授業で培ったスキルを活用したいと考えており、「積極的に活用したい」と答えた教員は44%、必要に応じて使いたいという教員は48%に達しました。この結果を受けて、大学の久留主泰朗理事は、遠隔授業を有意義に活用し、学生たちの学びを一層充実させるために、必要な支援を行っていく考えを示しました。

専門家からのコメント


今回の調査結果に対して、久留主理事は「教員が遠隔授業の質を保ち続け、積極的に教材を作成したことが分かり、学生からもポジティブな反応がある」と述べています。しかし、財政的な問題や時間の制約から十分な支援が行えなかった事を反省し、今後は教育リソースの最大化に努める方針です。デジタルコンテンツを利用した事前予習や、市内の移動時間の削減を進め、少人数制の演習を更に充実させるための取り組みを計画しています。

まとめ


茨城大学の今回の教員アンケートは、遠隔授業がもたらした新たな学びの形を浮き彫りにしました。大学は今後も得られた知見を生かし、教育の質向上へ向けた改革を進める考えです。教員と学生の協力によって築かれた新しい教育の形は、これからの大学教育において重要な役割を果たすことでしょう。

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