国産材で住宅市場に革命!サイプレス・スナダヤと中部電力が北海道に製材工場を設立
大林組グループの株式会社サイプレス・スナダヤと中部電力株式会社は、北海道釧路市に住宅用木構造材の生産・販売を行う合弁会社を設立し、2027年4月をめどに国内最大級の製材工場を稼働させる計画を発表しました。
背景:国産材利用の促進とサステナビリティへの貢献
現在の住宅用木構造材市場は、価格や強度面で外国産材が主流を占めており、国内の豊富な森林資源が十分に活用されていない状況です。この課題解決を目指し、両社は、北海道産トドマツなどの高品質な国産材を使用した住宅用木構造材の生産・販売に乗り出します。
大規模な製材工場で大量生産を実現
新設される製材工場は、欧州製の最新鋭設備を導入し、年間約36万㎥の原木を処理できる国内最大級の規模を誇ります。大量生産体制により、高品質な国産材を安定供給し、輸入材に劣らない価格競争力を実現することで、住宅メーカー各社による国産材利用促進を強力に後押しします。
大林グループの循環型ビジネスモデル「Circular Timber Construction®」
大林グループは、「Circular Timber Construction®」という循環型ビジネスモデルを展開しており、製材事業だけでなく、植林・育林などの林業支援事業にも積極的に取り組んでいます。今回の合弁事業は、このモデルを具現化する重要な一歩と言えるでしょう。
中部電力の地域貢献と脱炭素化への取り組み
中部電力グループは、地域インフラ事業の一環として森林事業への参画を掲げています。本事業を通じて、CO2吸収や生物多様性の維持など、森林の多面的機能向上に貢献するとともに、林業木材産業の活性化にも力を入れていく方針です。
新会社「釧路ウッドプロダクツ」の概要
合弁会社は「株式会社釧路ウッドプロダクツ」として、2024年10月に設立予定です。資本金は12億5000万円で、サイプレス・スナダヤが80%、中部電力が20%出資します。従業員数は、操業開始後3年目で80~90人を予定しています。
製材工場の詳細
所在地: 北海道釧路市
生産設備: 原木皮むき機、原木径級選別機、チッパーキャンター製材機械、木材人工乾燥機、集成材製造ライン、ペレット製造機械など
原料: 北海道産トドマツ(主体)、その他北海道産針葉樹全般
生産品目: 構造用集成材、ディメンションランバー(2×4材)、製紙用チップ、ホワイトペレット、おが屑
スケジュール
2024年10月: 合弁会社設立
2025年5月: 製材工場着工予定
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2027年4月: 製材工場稼働予定
今後の展望
今回の事業は、国産材の利用促進、地域経済の活性化、そしてサステナビリティの実現という多岐にわたる目標を達成するための重要な取り組みです。今後、地域住民や関係機関との連携を強化し、持続可能な森林資源の活用と地域社会の発展に貢献していくことを目指しています。