マニュライフ生命が発表したアジア健康長寿調査2025、日本のトレンドは

アジア・ケア・サーベイ2025 日本での調査結果

マニュライフ生命保険株式会社は、アジアの9か国で実施した「アジア・ケア・サーベイ 2025」の日本における結果を発表しました。この調査は、人生100年時代の生活者の健康、経済、心理的側面を深堀りし、将来的な資金計画や生活設計に役立つ情報を提供することを目的としています。

社員のライアン・シャーランドCEOによれば、日本の生活者は単に長生きを望むのではなく、自己を尊重し、豊かな生活を送りたいという傾向が強まっていることを示しています。しかし、その一方で老後資金に対する深い不安を抱いているのが実情です。多くの人が「寿命を最大限に延ばす」ことにはあまり関心がなく、特に健康で自立した生活を重視しています。

日本の望ましい寿命

興味深いことに、日本の生活者が考える「望ましい寿命」は平均73歳とされ、実際の予想寿命79歳よりも6年短くなっています。この結果は、生活の質を重視する傾向が高まる中で顕著であり、調査対象者の53%が長生きよりも生活の質を優先すると答えました。

一方、特に25～34歳の若年層において望ましい寿命は65歳にまで短縮されており、「老後を迎える楽しみよりも自己実現」を追求する意識が広がっていることが伺えます。

老後資金への不安

調査によれば、77%の日本人が老後資金は不足していると感じていることが明らかになりました。これは、アジア諸国の中でも特に高い数値であり、他の国々と比較しても顕著な特徴です。さらに、全体の72%が金融資産を現金・預金として保有しており、この結果は日本の「貯蓄主義」が影響していると考えられています。

加えて、ファイナンシャルプランナー(FP)を活用していない人が実に80%に達しており、このことが資産形成における消極的な姿勢を浮き彫りにしています。FPを利用している人の42%は「あらかじめ老後資金が十分である」と回答していますが、利用しない人ではその数字が18%に留まっています。

健康に対する意識

健康に対する考え方も興味深い結果を示しています。日本人は健康を維持することが最も重要だと考えていますが、予防的な健康行動をとる率はアジア地域の中で最低レベルとなっています。具体的には、日本では健康診断の受診率は48%である一方、推奨される量の水を飲む人はわずか13%にとどまっています。

一方、朝食を抜かない習慣や禁煙意識は高く、伝統的な食文化がいまだに根強いことが見受けられます。制度的な予防策への意識は高まっているものの、日常的な健康維持には課題が残っています。

未来への提言

この調査結果は、人生100年時代において日本の生活者が健康・経済・心理的に自立した生活を追求していることを示していますが、そのためには専門家のサポートを受けることが不可欠です。マニュライフ生命は、保険や資産形成の知識を通じて、もっと多くの生活者が前向きな選択をしやすい環境を整えていければと考えています。

日本における健康と経済のバランスを追求する動きが、より深まっていくことを期待しています。各人が自分らしいライフスタイルを維持しつつ、安心して未来を描ける社会作りに、私たちも貢献していきます。