千葉県立関宿城博物館、久世家を特集した展覧会を開催

開館30周年記念企画展「関宿城に舞う鷹の羽～下総久世家～」

千葉県立関宿城博物館が開館30周年を迎え、この成り行きとして特別な企画展を開催します。展示のテーマは、江戸時代を通じて重要な役割を果たした関宿藩主・久世家に沿ったもので、約180年にわたりこの地域を治めた歴史を深く掘り下げています。展示はわかりやすく構成され、初期藩主たちがどのように藩の体制を整えていったのかを貴重品や地図を使って紹介します。

久世家の藩主たちの足跡

関宿藩主だった久世家は、多くの歴史のなかで徳川家に仕え、信任を受ける大名として知られています。例えば、2代将軍・徳川秀忠、3代将軍・家光に仕えた初代藩主の広之は、若年寄や老中といった重要なポストを歴任しました。彼の藩主になる前の経歴と、関宿藩主としての立場を踏まえた展示が行われます。

展示室では、久世家の系譜や広之が入部した際の資料、またその時代の重要なアイテムが並び、来場者は歴史の深淵に触れられる機会を得られます。

家臣団と城下町の形成

藩主としての広之は、次第に自らの家臣団を形成しました。その過程や家臣たちとの関係、彼の藩領の整備の様子が見どころです。また、初代藩主としての彼によって整備された城下町や、藩の領地がどのように変化したのかについても関連資料を通じて詳しくご紹介します。

洪水対策とその影響

さて、久世家の治下における水害対策も見逃せません。関宿藩は、大きな河川に囲まれた地域であり、舟運が発展しましたが、それと同時に洪水が頻発していました。藩がもたらす洪水対策による地域社会への影響も展示されます。当地の領民が直面した課題についても知識を深めることができるでしょう。

イベントとシンポジウム

さらに、この企画展では関連イベントも多数開催されます。例えば、外部講師を招いたシンポジウムや、展示解説を行うミュージアムトーク、さらには体験教室やワークショップもあります。甲冑を着て武者になりきる体験教室では、歴史の生きた証人となることが出来ます。

また、同時開催として、関宿城周辺での謎解きクイズラリーも行われます。これは、楽しみながら地域の歴史を学ぶ絶好の機会です。