首都圏の賃貸市場動向をCRIX指標で読み解く
日本情報クリエイト株式会社は、2023年10月に発表した月次レポートで、日本の賃貸不動産市場を示す指標の一つであるCRIX指標を活用した最新のデータによって、首都圏の賃貸市場の現状を詳しく分析しました。この分析は、東京23区、神奈川県、埼玉県、千葉県の4つのエリアに焦点を当てています。
東京23区の賃貸市場
東京23区では、アパートとマンションの賃料に変化が見られます。公表されたデータによると、現時点でのアパートの支払い賃料は、家族向けの50㎡以上の物件が微減していますが、一人暮らし向けの0-20㎡や20-30㎡の物件は小幅に上昇しています。カップル向けの物件(30-50㎡)も賃料が上昇しており、特に空室率は改善の兆しが見られる中で、アパートの賃料の上昇は他の形式と比較して鈍化している点が特徴的です。マンションについては、大半の面積帯で賃料の上昇が続いていながらも、0-20㎡の物件では空室率が高い状況が続いています。
神奈川県の賃貸市場
神奈川県では川崎市と横浜市を中心に賃貸市場の動向が異なります。川崎市では、全ての面積帯で空室率の改善が見られますが、50㎡以上の物件を除いて賃料は下落しています。特に交通の便が悪い地域の物件では、賃料の引き下げが行われ、空室を埋める状況が考えられます。
横浜市では、全ての面積帯で改善が見られるものの、単身者向けの物件は賃料が前年同月比で下がる傾向があります。その一方で、供給が少ないカップルや家族向けの物件では賃料がうまく引き上げられているようです。
埼玉県と千葉県の動向
埼玉県のさいたま市では、アパートとマンション両方の空室率が改善傾向にありますが、一部の面積帯では賃料が減少しています。特にアパートの50㎡以上に関しては、残念ながら賃料の下落が続いています。全体としては市場は改善に向かっていますが、一部物件では課題が残ります。
千葉県の西部地区では、アパートとマンションの全ての面積帯で空室率が改善されています。しかし、アパートでは一部物件で賃料の下落が見られ、特に古い物件の家賃が改訂されている様子が伺えます。マンションについては、全ての面積帯で賃料が上昇していますが、0-20㎡レンジは依然として低い水準にあります。
CRIX指標の活用と情報提供
CRIX(クリエイト賃貸住宅インデックス)は、日本情報クリエイトが蓄積した賃貸住宅管理データをもとに算出された指標です。全国の主要な市区町村を対象に、賃料や空室状況を詳細に追跡することが可能です。
このレポートでは、電車や交通網が発達している都心エリアの賃貸市場について、単なる数字の羅列ではなく、実際の市場の動向に基づいたリアルな情報を提供しています。日本情報クリエイトによると、このデータは今後の賃貸市場を見極める上でも重要な指標となります。
詳細な地域別情報は、日本情報クリエイトのウェブサイトで確認できます。各エリアの特性を掴むことで、投資や賃貸経営における重要な判断材料となるでしょう。