スーダンの虐殺問題
2025-11-04 18:19:22

スーダン・北ダルフールの虐殺、国境なき医師団が国際社会に行動を呼びかけ

スーダン・北ダルフールで進行中の虐殺



国境なき医師団(MSF)は、スーダンの北ダルフール州、特に州都エル・ファシール周辺で発生した無差別で民族を標的にした大量虐殺を非難しています。この地域では、多くの人々が極度の危険にさらされており、比較的安全とされるタウィラへの避難が妨げられています。そのため、避難民の受け入れや医療支援が求められています。

依然として危険にさらされる住民たち



タウィラに避難を試みる住民は、RSF(急応支援部隊)やその関連勢力によって阻まれています。MSFはこの状況に警鐘を鳴らし、民間人の保護と安全な避難を確保するよう求めています。国際社会、特にアメリカ、サウジアラビア、UAE、エジプトからなる「クアッド」に対し、この虐殺を止めるために影響力を行使するよう訴えかけています。

避難民の厳しい現実



エル・ファシールにおける攻撃と包囲が続く中、約60キロ離れたタウィラへ避難した人たちの数はわずか5000人弱にとどまっています。これらの避難者たちは、暴力や拷問、身代金目的の誘拐、性的暴力の危険にさらされており、その状況を証言しています。

MSFの緊急対応責任者、ミシェル・オリヴィエ・ラシャリテは「少ない避難者にもかかわらず、大規模な残虐行為が続いていることが懸念されています」と述べ、惨状を強調しています。

栄養失調と医療支援の必要性



10月26日から28日までの間、エル・ファシールから新たに避難してきた人々は多くが女性や子ども、高齢者であり、重度の栄養失調に苦しんでいました。MSFは396人の負傷者と700人以上の新たな避難者の治療を行っており、銃創や拷問による傷が主な原因です。現地の医療体制は脆弱であり、必要な物資や医療が不足しています。

声を上げる国際社会



MSFの緊急対応副責任者、リビア・タンペリーニ医師は「命からがらたどり着いた人々の状態を見る限り、緊急に医療や食料、心理的支援が必要です」と述べています。エル・ファシールではすでに多くの命が失われており、これ以上の犠牲者を出さないためにも、国際社会が行動を起こすことが求められています。

状況は非常に深刻であり、もはや時間がありません。生き延びた人たちの命を守るためには、迅速な人道援助が不可欠です。彼らを安全な地域へ移動させ、必要な支援を受けることが許可されなければなりません。国際的な関心と行動が急務です。


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会社名
国境なき医師団(MSF)日本
住所
東京都新宿区馬場下町1-1 FORECAST早稲田FIRST 3階
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