東京から能登の海の発酵文化を味わう特別イベント開催

「能登応援ナイト」のご紹介

2024年の元旦に発生した能登半島地震から約1年半が経過し、地域の復興が進む中、下北沢の【cafe 明日も発酵ごはん nippon】が新たな試みを始めます。2025年11月22日（土）に第1回「能登応援ナイト」を実施。このイベントは、能登の伝統的な発酵調味料「いしる」を東京から発信しようという目的で企画されました。特別メニューには、輪島の老舗「舳倉屋（へぐらや）」のいしるを使用した料理が登場し、訪れる人々に海の恵みを感じてもらいたいと考えています。

いしるについて

「いしる」とは、魚介類を丸ごと発酵させて作る、国内三大魚醬の一つです。2024年には国の無形民俗文化財に登録され、千年以上もの歴史を持つ能登の食文化を体現する調味料として大切にされてきました。しかし、近年は震災や豪雨の影響で原料となる魚の確保に苦労しており、その希少性が増しています。今では製造に2年以上かかる貴重な発酵食品となっています。

イベントの背景

このイベントを開催するきっかけとなったのは、店主が（一社）発酵ライフ推進協会主催の「能登復興応援ツアー」に参加し、実際に生産者の現場を訪問したことです。崩れた道路や解体された輪島の街を目の当たりにしつつ、穏やかな海を眺めながら、伝統の味を保つ女将・岩崎律子さんの強い復興への思いに触れることで、「東京でこの味と想いを届けたい」という強い決意が生まれました。