児童養護施設の未来を育む「こどもごちめし」
地域の子どもたちに飲食を通じて未来を支える「こどもごちめし」は、NPO法人Kids Future Passport(キッズ・フューチャー・パスポート)が運営する新しい取り組みです。福岡市に拠点を置くこの団体は、こどもたちが食事を通じて安心して過ごせる環境を提供するために、地域の飲食店を活用した「こども食堂」サービスを展開しています。
2024年8月1日、場所は神奈川県横浜市のホライゾン・ジャパン・インターナショナル。ここでデザイニング・アーティスト・アカデミー(DAA)が開催され、KFPは参加者16名においしい昼食を提供しました。この活動は、「児童養護施設で育った子どもたちが、18歳で自立できるようサポートする」との強い使命感から実現したものです。
充実した昼食内容
今回の昼食は、ボリューム満点の弁当で、揚げ物や生姜焼きが含まれ、参加者からは「すごく美味しい」というコメントが多数寄せられました。食事は、こどもごちめしの支援金を活用して提供され、地域の飲食店からの協力を得ています。
知識と技術を学ぶ体験プログラム
DAAでは、さまざまなプログラムが用意されており、参加者は多彩なアーティストと共に楽しい時間を過ごしました。特に印象的だったのは、新日本キックボクシング協会のフライ級王者、江幡睦さんによるキックボクシング体験です。江幡さんは、弱さを知ることで強さと優しさを得ることを教え、「強く優しい人になってほしい」とメッセージを送りました。こどもたちは、楽しそうにミットにキックを打ち込む姿が見られました。
また、モデルのSHIHOさんによるヨガ教室では、身体を整える重要性を優しく説明し、実際に体験を通じて参加した子どもたちに健康的な動きを教えました。サウンドアーティストのkisenさんは、音楽療法を通じて心のリラックスも促しました。
児童養護施設卒業生からのメッセージ
イベントでは、卒業生のAさんとBさんからも感動的なメッセージがありました。Aさんは、乳児院から児童養護施設で過ごしながら、税理士になる夢を追いかける姿勢を見せ、他の子どもたちにも夢を持ってほしいと述べました。一方、Bさんは、歌や演技への愛情を語り、自身の経験を通じて夢を諦めないことの大切さを伝えました。
全員で手を繋いで、「頑張ろう」という気持ちを共有し、絆を深めた瞬間は、参加者の心に深い印象を与えたようです。
未来への取り組み
「こどもごちめし」は、2023年から始まった新しい取り組みで、困窮する子どもたちにより広く食事を提供することを目指しています。KFPは、この活動を通じて、こどもたちの未来を支えるための持続的な制度を構築しています。地域内の飲食店と連携しながら、誰もが安心して食事をとれる社会を実現するとともに、支援者とのつながりを重視しています。
これからもKFPは、こどもたちが分け隔てなくおいしい食事を楽しむことができる環境づくりに取り組んでいきます。皆様からの温かいご支援を、心よりお待ちしております。
詳しくは公式サイトをご覧ください。
Kids Future Passport