昭憲皇太后の大礼服修復プロジェクト
明治時代の華やかな歴史を物語る「大礼服」が、5年の修復を経て、新たな一歩を踏み出そうとしています。このプロジェクトは、昭憲皇太后が着用した格式の高い正装ドレスについて、その修復過程や歴史を伝える書籍の出版を目指すものです。
大礼服の歴史
昭憲皇太后が着用したこのドレスは、明治22年(1889年)に制作されたもので、経年劣化による傷みが目立つ状態になっていました。2018年からは中世日本研究所を中心に、修復プロジェクトが始まり、名だたる専門家たちが集結しました。このプロジェクトは、ただの修復作業ではなく、歴史的価値を再確認するための試みでもありました。
クラウドファンディングの開始
その集大成として、2024年12月1日よりクラウドファンディングを開始します。この資金は、修復の過程をまとめた書籍の出版に使用されます。書籍は、日本語版・英語版ともに120ページの全カラーで、2025年7月の出版を予定しています。ドレスの修復に携わった専門家たちの研究を基に、昭憲皇太后の大礼服がどのようにして歴史に名を刻んだのかを伝えます。
大聖寺門跡について
ドレスを所蔵している大聖寺門跡は、京都御所に近い場所に位置する寺院です。ここは明治時代まで内親王たちの入室が行われていた特別な場所であり、154年間にわたり、皇族の文化を守り続けてきました。大礼服は1909年に大聖寺に御下賜されたもので、内部の保存が極めて重要視されています。
修復プロジェクトの意義
今回の修復プロジェクトは、単にドレスの修復だけでなく、洋装化を進めた明治の日本の歴史の重要性を再認識することにもつながります。大礼服は、歴史を体現する重要なアイコンであり、当時の社会情勢や文化の変遷を反映しています。
支持を求める理由
クラウドファンディングを通じて、多くの人々にこのプロジェクトへの参加を呼びかけています。寄付者には、大礼服に関する書籍や大聖寺の御朱印など、様々なリターンが用意されています。特に、大礼服書籍の限定版や特製の扇子は、歴史的な意義を持つ品として贈呈されます。
おわりに
歴史的な大礼服の修復とその記録を通じて、私たちの未来に向けた文化の継承がどのように行われていくのか、興味は尽きません。是非、皆さんもこの素晴らしいプロジェクトを応援して、歴史を紡ぐ一員に加わってください。
詳しくは、THE KYOTO Crowdfundingのウェブサイトをご覧ください。