日本の内航船舶輸送統計:令和6年6月のデータ分析と傾向

日本の内航船舶輸送統計:令和6年6月のデータ分析と傾向



国土交通省が発表した令和6年6月の内航船舶輸送統計によると、総輸送量は前年同月比でわずかに減少したことが分かりました。具体的には、総輸送量は25,094千トンで、前年度と比較して1.0%の減少を記録しました。また、トンキロベースでも同様の傾向が見られ、13,034百万トンキロで前年と変わらない結果となっています。

輸送品目別の動向



内航船舶輸送の中で、特に注目すべきは、主要10品目別の輸送データです。トンベースでの前年同月比を見てみると、以下のような変化が見受けられます。

  • - 砂利・砂・石材: 4.8%の減少
  • - 石灰石: 7.2%の減少
  • - セメント: 2.8%の減少
  • - 鉄鋼: 1.3%の増加
  • - 石炭: 22.4%の増加
  • - 原油: 3.5%の増加
  • - 重油: 12.2%の減少
  • - 揮発油: 7.2%の減少
  • - その他の石油及び石油製品: 7.0%の増加
  • - 化学薬品: 3.2%の増加

一方、トンキロベースにおいては次のような結果です。

  • - 砂利・砂・石材: 9.3%の減少
  • - 石灰石: 3.5%の減少
  • - セメント: 1.7%の増加
  • - 鉄鋼: 3.4%の増加
  • - 石炭: 27.7%の減少
  • - 原油: 23.6%の増加
  • - 重油: 18.0%の減少
  • - 揮発油: 11.3%の減少
  • - その他の石油及び石油製品: 0.5%の増加
  • - 化学薬品: 3.1%の減少

このように、特に石炭や原油の輸送量増加は意外な結果であり、他の品目の減少と対照的です。注目すべきは石炭の輸送量が大きく減少したことです。

燃料消費量と航海距離



次に、燃料消費量に目を向けると、合計は181,104千リットルで、前年同月比で3.6%減少しています。このことは、内航船舶の効率改善が進んでいることを示唆しています。また、航海距離の合計も10,781千キロメートルで、前年同月比1.3%の減少となっています。

輸送効率の向上



内航船舶の輸送効率は39.8%に達しました。用途別に見ると、貨物船は40.1%、油送船は39.0%という結果でした。これは、今後の内航船舶運営において、効率を高めていくための重要な指標となるでしょう。

結論



令和6年6月の内航船舶輸送統計は、全体的には厳しい状況を伺わせる結果となりましたが、品目ごとの動向や燃料消費量の減少などは、今後の内航業界における改善の余地を示しています。国土交通省のこのデータは、内航船舶による輸送を考える上で非常に有用な情報源となるでしょう。さらなる動向に注目が集まることが期待されます。

関連リンク

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