サイバー攻撃からビジネスを守る「ハードニング競技会」が2022年度グッドデザイン賞受賞

「ハードニング競技会」が受賞

2022年度のグッドデザイン賞を受賞した「ハードニング競技会」は、サイバーセキュリティの向上に寄与するユニークなイベントです。本競技会は、技術者と非技術者がチームを組んで実施し、全国の参加者が熾烈なサイバー攻撃からビジネスを「守る」力を競います。

競技会の背景

現代の企業においては、サイバーセキュリティの整備が避けられない課題となっています。しかし、情報技術の進化とともに、セキュリティの脅威も日々革新が進んでいます。この状況下で、スキルや知識を向上させることが求められていますが、そのための実践的な手段が不足しているのが現実です。そんな中で、「ハードニング競技会」は、セキュリティ教育の一環として、参加者に実践的な経験を提供する場を提供しています。

競技内容と特徴

「ハードニング競技会」では、参加者は8時間にわたってサイバー攻撃に立ち向かいます。チームは、攻撃に対する対策を講じ、ビジネスを保護するために必要なスキルを競い合います。特にUuniqueなのは、技術的なスキルだけでなく、経営判断やマネジメントスキルも必要とされる点です。これにより、参加者は現実のビジネス環境を模写したシミュレーションを通じて、セキュリティへの理解を深めることができるのです。

競技日は「ハードニング・デイ」と呼ばれ、各チームが準備してきた手段を用いてサイバー攻撃に立ち向かいます。その後、得られた知見を全チームと攻撃者が共有する「ソフトニング・デイ」が開催されます。これによって参加者は、自らの経験を振り返り、より効果的なセキュリティ対策への意識を高めることができます。このように、競技を通じた学びのプロセスが組み込まれています。

実行委員会の取り組み

本イベントを主催するのは、Hardening Project実行委員会です。これは、大学や企業、行政団体で働くセキュリティの専門家によるボランティア組織です。この組織は、各分野での豊富な経験を持つメンバーから構成されており、セキュリティ推進のための連携が図られています。また、全国の年齢層を超えた参加者が集まることで、さまざまな視点やアイデアが融合し、効果的な取り組みが実現しています。

受賞の意義

グッドデザイン賞を受賞したことは、このプロジェクトがただの競技ではなく、社会への貢献を目指す真剣な取り組みであることを示しています。審査員からは、技術とビジネスの両側面からのアプローチが高く評価され、サイバーセキュリティ向上の重要性が再認識されています。今後、「ハードニング競技会」はサイバーセキュリティへの理解をさらに広め、参加者間の絆を深めていくことを目指しています。

「ハードニング競技会」にご興味がある方は、2022年11月に沖縄で開催されます。参加者は全国から集まり、サイバーセキュリティに関する熱い議論や技術交流が行われることでしょう。オンライン見学もできますので、ぜひお申し込みください。