日本の学生が海外留学を希望するも経済的ハードルが高まり続ける現実

日本の学生と海外留学のハードル

最近の調査により、海外留学を希望する日本の学生の約84%が、「経済的理由」が留学への大きなハードルと感じていることが分かりました。この結果は、株式会社One Terraceと株式会社RyuLogが共同で実施したアンケートを元にしています。対象となったのは、海外留学中または留学希望の日本人学生331名です。

経済的理由が最も大きな障壁

調査によると、留学に対する最大の障壁として「費用が高すぎる」という意見が圧倒的な支持を得ていました。加えて、留学奨学金や支援制度を利用している学生は全体の約30%にとどまっており、奨学金制度の周知やアクセスに課題があることが浮き彫りになっています。

節約や資金調達が難しい中、特に期待されるのは多様な経済的支援です。実に85%の学生が「もっと多様な経済的支援が必要」と感じており、特に現在の円安や物価高は留学を難しくしている要因とされています。

アメリカ政府の奨学金停止に対する不安

今年の初め、アメリカ政府がフルブライト奨学金を含む留学奨学金の資金提供を打ち切るという報道がありました。これに対し、調査対象の約70%が「不安を感じた」と回答しています。このことから、海外留学の計画に対してますます厳しい状況にあることが明らかです。

海外留学をめぐる切実な声

調査の中では、留学中の19歳の学生が「円が安すぎる」と訴え、また21歳は「社会に出る前に海外を知っておくべき」と述べていることが挙げられました。留学を希望する20歳の学生の意見としては、「奨学金が何らかの形で利用可能であれば、金銭的なハードルが下がり、希望が見えてくる」との声も寄せられました。

こうした意見は、留学希望者が抱く不安と期待を象徴しています。

今後の展望と支援

近年の調査結果は、日本の学生が海外で学ぶためには、経済的支援が不可欠であることを再確認させます。より多様な奨学金プログラムの設立や、企業との連携が求められる中、One Terraceが展開する「One Channel」は、海外留学を目指す日本の学生の採用支援を行っています。

このプラットフォームは、日本企業が海外の優秀な学生を採用するための架け橋となることを目指しています。今後、経済的な障壁を乗り越え、さらに多くの学生が国際的な経験を積むことができるような取り組みが期待されます。