長瀬産業がMiChS社に出資、高付加価値化学品の市場展開を加速

長瀬産業がMiChS社に出資

長瀬産業株式会社（本社：東京都千代田区）は、最先端のフロー合成技術を活用した高付加価値化学品の研究開発から供給に至るまでの一貫体制を整備するため、7月31日に株式会社MiChS（ミクス、本社：大阪府八尾市）の株式を取得しました。この新たな出資により、MiChS社のマイクロフロー合成技術とNAGASEグループの製造・開発能力、さらにはマーケティングや事業開発力を融合させ、迅速かつ柔軟に市場ニーズに応えられる体制を築くことを目指しています。

マイクロフロー合成技術とは

マイクロフロー合成技術は、原料や試薬をコンパクトな空間で連続的に流しながら反応させる化学合成の手法です。この方法では、反応時間や温度をリアルタイムで精密にコントロールできるため、電子機器や医療、医薬分野において特に注目されています。従来のバッチ合成に比べ、反応効率や選択性が向上し、廃棄物の削減にも繋がるため、エレクトロニクスや医薬品の分野での採用が進んでいます。

出資の背景とその役割

国内でマイクロフロー合成技術を本格的に取り扱う企業は限られています。長瀬産業は、2017年よりスペシャリティケミカル事業部を中心に、MiChS社と共同で研究開発を進めてきました。MiChS社は、2000年代からこの技術の研究を行っており、そのノウハウと実績を活かした事業化も進んでいます。両社の連携によって、さらなる協力を深め、新たな事業の拡大を図ります。