2026年卒業予定学生の就職意識調査
株式会社キャリタスが実施した調査によると、2026年に卒業予定の大学3年生(理系大学院修士課程を含む)の就職意識が明らかになりました。この調査は2024年9月19日から27日まで行われ、901名の学生からの回答を基にしています。以下は主な調査結果です。
インターンシップの情報収集開始時期
調査によれば、インターンシップなどの情報収集を始める時期は「3年生の4月」が最も多く、全体の33.2%がこの時期に情報収集を開始しています。前年に比べて、このスタート時期が約2カ月早くなっていることが特徴です。
インターンシップ参加状況
参加状況については、約39.7%の学生が汎用的能力活用型インターンシップ(タイプ3-①)に参加した経験があると報告しています。この参加率の上昇は、学生が実務経験を重視していることを示しています。
参加を通じて得た経験
インターンシップ参加者にとって、最も良かったと感じることは「興味のある業界の知識や理解が深まった」というもので、全体の約80%がこの点に満足していると述べています。一方で、不満に思った点も寄せられ、質の高い体験を求める声が多くあります。
今後の参加意向
驚くことに、今後のインターンシップ参加意向を示した学生は9割に達しており、特に短期プログラムへの参加希望が目立っています。この傾向は、学生が短期間で多様な体験を得たいと考えている証拠です。
就活準備イベントへの参加
就職活動に向けた準備イベントへの参加も活発で、会場型イベントへの参加が増加しています。このことから、オンライン形式のイベントとの境界が徐々に縮まっていると考えられます。今後の参加意向も、年内に両形式とも高いことが見受けられます。
業界・企業研究に取り組む時期
調査によると、業界研究のピークは6月から9月にかけてで、前年に比べて少し早まっています。一方、企業研究は8月から11月に集中しているようです。
情報源の変化
就職活動に関する情報を集める手段としては、「就職情報サイト」が最も多く93.0%が利用していると回答しました。それに続いて各企業のホームページが71.9%となっており、インターネットを介した情報収集が主流になっていることが見えてきます。
SNS利用状況
SNSの活用は依然として高く、就活において最も利用されているのは「LINE」で約39.0%、次いで「X(旧Twitter)」が37.2%となっています。これらのツールが、学生にとって重要な情報源となっています。
就職活動への不安感
最も注目すべき点は、就職活動に対する不安感です。「とても不安」と感じている学生は減少していますが、「やや不安」と合わせると84.9%の学生が何らかの不安を抱えていると回答しています。これからの就職活動において、学生のメンタルサポートに対する重要性が増しています。
この調査結果から、2026年卒業予定の学生たちがさまざまな情報源や手段を活用して就活を進める中で、特にインターンシップの参加を重要視していることが伺えます。学生たちは積極的に経験を積む一方で、就職活動への不安を軽減するための支援も求めています。今後の動向にも注目です。