株式会社日立製作所とシスコの戦略的提携
近年、企業のIT環境が進化を遂げる中で、株式会社日立製作所(以下、日立製作所)はシスコシステムズ合同会社(以下、シスコ)のクラウド型セキュリティサービスエッジ「Cisco Secure Access」を導入し、その運用支援に注力しています。この新しいシステムは、約28万人のエンドユーザーに対してシームレスで安全なアクセスを提供し、デジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させることを目指しています。
セキュアなIT環境の必要性
サイバー脅威が高度化する現代において、日立製作所は以前からSSE(セキュリティサービスエッジ)領域に取り組み、多様なビジネスニーズに応じた個別最適なサービスを導入してきました。これにより、セキュリティポリシーや運用において一貫性が求められています。新たに導入される「Cisco Secure Access」は、ゼロトラストネットワークアクセス(ZTNA)を利用可能にし、VPN接続も提供することで、エンドユーザーにとって利便性の高い環境を実現します。
Ciscoとのパートナーシップ
日立製作所は、シスコとの長年にわたる関係を活かし、ネットワークやセキュリティ分野での高度なソリューションを採用しています。シスコは、Secure Accessの導入にあたって、プロフェッショナルサービスチームを始め、開発、品質保証部門などの専門家が一丸となり支援を行い、最先端のセキュリティインテリジェンスを提供しました。これにより、日立製作所はより高いセキュリティ環境を構築しようとしています。
エンドユーザーの利便性向上
Secure Accessの導入により、エンドユーザーは場所を問わず安全にクラウドサービスにアクセスでき、従来のオンプレミス環境のアプリケーションもシームレスに利用することが可能となります。このように統一されたエンドユーザー体験を実現することで、個々の生産性向上が期待されます。また、IT管理者にとってもセキュリティポリシーの適用が容易になり、通信状況を可視化することでより安全な運用が可能となります。
DXプラチナ企業としてのステップ
2024年5月には、日立製作所は「DXプラチナ企業」に選定されるなど、デジタルトランスフォーメーションにおいても積極的な姿勢を示しています。Secure Accessによるセキュリティモデルの統一が実現されることで、さらなるDX活動が加速されると期待されています。
今後の展望
シスコと日立情報通信エンジニアリングは、約28万人のユーザーに対し、Secure Accessの導入と運用定着を引き続き支援する方針です。この大規模な導入実績を元に、国内外の顧客に対しても先進的で高品質なセキュリティ環境を提供し、持続的なビジネスの発展に寄与することを目指しています。
最後に
日立製作所のITデジタル統括本部、エンプロイーエクスペリエンス本部本部主管の小野俊彦氏は「柔軟かつ安全なIT環境の整備は、社会イノベーション事業において不可欠です」と述べ、シスコの支援に感謝を示しました。日立製作所の今後の展開に期待が寄せられています。