スーパーボウルの栄冠をトロフィーで称えるティファニー
ティファニーは、アメリカで最も注目されるスポーツイベントである第59回スーパーボウルで優勝したフィラデルフィア・イーグルスを称えるため、同社が手がけたヴィンス・ロンバルディ・トロフィーを贈呈しました。このトロフィーは、そのデザインと制作において、アメリカンフットボールの栄光を象徴する特別な存在とされています。
ヴィンス・ロンバルディ・トロフィーの歴史
1967年に初めてデザインされたこのトロフィーは、スーパーボウルの勝者に授与される名誉ある賞で、アメリカンフットボール界における勝利を象徴しています。1970年からは、その名が故ヴィンス・ロンバルディ監督にちなんで名付けられ、今に受け継がれています。
トロフィーのデザインを手掛けたのは、ティファニーの元副社長オスカー・リードナーです。彼は、1966年に当時のNFLのコミッショナー、ピート・ロゼールとの会議の中で、ナプキンに描いたスケッチを基にトロフィーの原案を作成しました。そのデザインには、フットボールを表すキックポジションの姿勢が取り入れられています。
精巧な手作業による制作
ティファニーは、このトロフィーを熟練の職人たちに託し、完成までに約4カ月を費やしました。制作には、スピニング、銀細工、彫金浮彫り、エングレービング、研磨といった伝統的な技法と最新の技術が融合されています。その結果、重さ約3.2キログラム、高さ約56センチメートルのスターリングシルバー製のトロフィーが誕生しました。
また、ティファニーのホローウェア工房では、毎年このヴィンス・ロンバルディ・トロフィーを含め、100個以上のトロフィーが手作業で制作されています。最高の技術と情熱が集約されたこのトロフィーが、スーパーボウルの勝者に授与されることは、スポーツ界における誇りでもあります。
ジョン・バティステとティファニージュエリー
さらに、スーパーボウルで国歌斉唱を担当したアーティストのジョン・バティステが着用したジュエリーにも注目です。彼は、12カラットを超えるダイヤモンドと60カラットのシトリンの装飾が施された「バード オン ア ロック」ブローチや、「ティファニー ロック」のバングル、「ティファニー T」のリングを身にまとい、その存在感を引き立てていました。これらのジュエリーは、ティファニーの洗練されたデザインを象徴しています。
「ジャン・シュランバージェ」バード オン ア ロック ブローチには、ダイヤモンドやピンクサファイヤがあしらわれ、リッチな輝きを放っています。また、ホワイトゴールドの「ティファニー ロック」バングルや「ティファニー T ワン」リングも、彼のスタイルに美しさとエレガンスを加えています。
このように、ティファニーはスーパーボウルという特別な瞬間を、見事なトロフィーで祝福し、さらにはジュエリーを通してスポーツとアートの融合を実現しています。トロフィーの背後には深い歴史と技術があり、それを讃えることは、アメリカンフットボールファンにとっても特別な意味を持っていることでしょう。
ティファニーは、今後もその卓越した技術と洗練されたデザインを駆使し、世界中のスポーツ界を盛り上げていくことでしょう。