新薬オフェブ登場
2015-08-31 11:04:33

特発性肺線維症(IPF)治療薬「オフェブ」新登場!最新の医療情報をお届け

オフェブ:特発性肺線維症(IPF)治療の新たな選択肢



2015年8月31日、東京で日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社は、特発性肺線維症(IPF)を対象とした新薬「オフェブ®カプセル100mg」と「オフェブ®カプセル150mg」を発売しました。この薬は、IPF治療領域における7年ぶりの新薬であり、初の分子標的薬として注目されています。

オフェブの概要と治療メカニズム



オフェブは、慢性的かつ進行性の肺線維化症であるIPFに対して開発された薬です。主な成分であるニンテダニブエタンスルホン酸塩は、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)、および血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)を標的にし、肺線維症の進行を抑制する作用を持ちます。これらの受容体に作用することにより、IPFの発症に関わるメカニズムを調整し、疾患の進行を抑えることが期待されています。

臨床試験による信頼性



オフェブは、INPULSIS™-1およびINPULSIS™-2という国際的な第3相臨床試験において、その有効性が証明されました。これらの試験結果により、オフェブはプラセボと比べて努力肺活量(FVC)の年間減少を統計的に有意に抑制することが明らかになりました。また、急性増悪の発現リスクを抑えることにも成功しています。最近では、新たに発表された国際治療ガイドラインにおいても、オフェブがIPF治療の推奨薬として追加されました。

日本ベーリンガーインゲルハイムのコメント



日本ベーリンガーインゲルハイムの代表取締役社長である青野吉晃氏は、「難病であるIPFの治療薬としてオフェブが発売されることに誇りを持っている」と述べ、患者と医療関係者に新たな選択肢を提供できることを嬉しく思っていると強調しました。

特発性肺線維症(IPF)とは?



特発性肺線維症は、進行性の肺線維化疾患であり、呼吸機能の低下を引き起こし、最終的には命にかかわる病気です。現時点での治療選択肢は限られており、世界中での有病率は10万人あたり14~43人とされており、影響を受ける患者は少なくありません。IPFは、肺組織の瘢痕化を通じて硬直し、酸素取り込み能が低下するため、患者は息切れや咳などを感じ、日常生活にも影響が出ることがあります。

医薬品の詳細



新薬「オフェブ」の薬価は、100mgが4,382.90円、150mgが6,574.40円に設定されており、通常、成人には1日2回の経口投与が推奨されています。
オフェブの発売により、IPF患者の治療に対する新たな希望が生まれ、生活の質が向上することが期待されています。

日本ベーリンガーインゲルハイムについて



ベーリンガーインゲルハイムは、1885年に設立されたドイツの製薬会社で、世界中で多くの会社と社員を擁するグローバル企業です。医薬品の研究開発に注力し、社会的責任を重視した企業文化を持っています。
彼らの理念は「人々のより良い健康の実現を目指して」とし、様々な社会貢献活動にも取り組んでいます。

会社情報

会社名
ベーリンガーインゲルハイムジャパン株式会社
住所
東京都品川区大崎2-1-1ThinkPark Tower
電話番号
03-6417-2200

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