キャリアブレイク後の再就職における課題
近年、多くの人々が心身の回復、育児、介護などの理由から「キャリアブレイク」を選択しています。しかし、このような期間を経て再び社会に戻る際には、大きな障壁が立ちはだかります。特に、日本においては離職が「ブランク」とされやすく、再就職に対して多くの人が不安を抱いているのです。
株式会社MS-Japanの調査によれば、87.5%のキャリアブレイク経験者が再就職への不安を感じていると回答しています。「ブランク期間の説明」に対する不安や、スキルや市場価値の低下が特に際立っています。これらの心理的なハードルは、再就職を難しくし、多くの場合、企業側でも「正社員フルタイム」での復帰が前提とされるため、さらなる選択肢が狭まる現状があります。
「複業」という新しい働き方
そのような課題解決の一環として、Color WiTh株式会社が提唱しているのが「複業」という働き方です。複業とは、複数の仕事や活動を持ち、自分の経験やスキルをフルに活用することを意味します。単なる副業という概念を超え、自分自身の専門性や関心をそのままキャリアに活かす構造を持っています。
特に注目されるのが「自分史ワーク」という取り組みです。これは、キャリアブレイクを経験した人々が、自らの過去を振り返り、そこで得たスキルや価値を再整理するプログラムです。実際、定員30名で募集を始めたこのワークショップは、急遽50名に枠を拡大するほどの人気を集めました。
自分の経験を「言語化」する重要性
キャリアブレイクを経た多くの人々は、自身の経験や強みをうまく言葉にできないという課題に直面しています。自分が取得したスキルや経験を適切に表現することができないため、履歴書や面接の場で自己PRを行う際に困難を感じるわけです。
そこで『自分史ワーク』では、過去の出来事を棚卸し、それをビジネススキルへと転換するプロセスが含まれています。参加者は、育児で培ったマルチタスク能力や大きな転機を経た目標設定能力を明確に語れるようになるのです。このようにして言語化された経験は、キャリアの新しい道筋を見出す一歩となります。
具体的な施策と内容
このワークショップでは、次のような段階的な作業が行われます。
1. ### 自分史作成
- 過去の成功体験や挫折を振り返り、自らの強みを明確にする。
2. ### グループでのシェア
- 他参加者と互いの自分史を共有し、フィードバックを通じて新たな気づきを得る。
3. ### ポートフォリオ作成
- 自己の価値を明確にするために、ポートフォリオを設計し、第三者に伝える方法を学ぶ。
これは、単なる経歴に留まることなく、何ができるのかという詳細まで掘り下げていきます。
代表コメント
Color WiTh株式会社の代表取締役、若色広大氏は「キャリアブレイクはキャリアの終わりではなく、再度自分の働き方を見直すチャンスと捉えています」と述べています。彼は、今回の取り組みを通じて、参加者が自分の経験や価値をより良く理解し、将来のキャリアへとつなげていくことを目指しています。
結論
キャリアブレイク後の社会復帰は簡単ではありませんが、正社員の枠にとらわれず、複業という新しい選択肢を利用することで、再び働くことへの道が拓ける可能性があります。自分の経験を言語化し、新たな価値を創出することで、再就職への不安も少しずつ払拭されることでしょう。これからの時代、個々人の経験やスキルを生かした多様な働き方が求められる中で、Color WiThの取り組みは、一つの大きな希望の光となるかもしれません。