LGBTQ+カップルを祝う歴史的な挙式「GIFT〜愛が繋ぐ未来〜」開催報告

LGBTQ+カップルの新たな歴史を刻む挙式「GIFT〜愛が繋ぐ未来〜」

2025年12月11日、渋谷のHouse of OMOTESANDOにて、一般社団法人日本LGBTサポート協会が主催する公開挙式「GIFT〜愛が繋ぐ未来〜」が開催されました。このセレモニーは、生涯のパートナーを求めるLGBTQ+カップルへの仲人型縁結びを通じ、全ての愛が尊重され、家庭を築くことが当たり前となる社会を目指すことを目的としています。

トランスジェンダーカップルの誕生

当日は、全国各地から多くの参列者が集まり、予定を大幅に上回る人数が挙式を見守りました。今回の挙式は、トランスジェンダーのひかるさん（35歳）とつばささん（39歳）により行なわれ、彼らの愛の物語は、数多くの人々の感動と祝福を受けて、無事に成功裏に終わりました。ひかるさんは「自分が『おめでとう』と言われる日が来るとは思っていなかった」と語り、挙式が持つ深い意義を感じさせました。

社会的な意義とメッセージ

この挙式は、LGBTQ+当事者としての権利と愛のカタチを、公式に祝福される象徴的な瞬間として位置づけられています。電通グループの2023年調査によれば、LGBTQ+の人々は日本人口の約9.7%を占めますが、未だ方向性が限定された環境の中で、こうしたイベントを通じて「結婚式はすべての人にとって当たり前の選択肢である」というメッセージが発信されたことは重要な一歩です。

Mr.Childrenの楽曲「GIFT」をテーマに

挙式のテーマには、Mr.Childrenの楽曲「GIFT」が選ばれました。この楽曲は人生や愛の深さを表現しており、挙式に参加した全ての人々に感慨深いメッセージを届けました。「白か黒では答えられない愛もある」という歌詞は、多様な愛の大切さを象徴し、それぞれの参列者にとって特別な時間となりました。

ジェンダーレスウエディングの実現

衣装には協会の賛助会員である株式会社フォーシス＆カンパニーが運営するジェンダーレス・ウェディングブランド「Ameris」の服装が用意され、ひかるさんはベージュのタキシード、つばささんはゴールドのボールガウンでそれぞれ自らの個性を表現しました。これにより、形式にとらわれない自由な選択肢が提供され、「自分らしい装い」で特別な日を迎えることができました。

今後の活動の展望

一般社団法人日本LGBTサポート協会は今後も、LGBTQ+の人々が望む自分らしいウエディングを当たり前に祝福される未来を目指し、仲人型縁結び活動やダイバーシティ研修を推進し続けると述べています。今年の1月には、LGBTウエディングに関する研修も予定されており、多様性への理解を深める取り組みが続けられます。

この取り組みは、日本社会の中で多様な愛が尊重される道筋を築くものであり、すべての人々が生涯のパートナーと幸福を追求できる社会を実現するための重要な一歩となるでしょう。今後も、日本LGBTサポート協会の活動に注目が集まります。