不動産登記データから見る相続土地の動向
TRUSTART株式会社は、12年分の不動産登記データを分析した新しいレポートを発表しました。2014年から2026年3月までの間に、相続された土地の売買や動きに関する貴重なデータが得られました。このデータは、不動産市場の流動性を理解する上で非常に重要です。特に、2024年4月に相続登記が義務化されることに伴い、相続した土地の管理や活用が一層注目されています。
調査の背景
不動産登記受付帳は、法務局が受け付けた登記の状況を記録する重要な資料です。しかし、2026年10月以降、登記情報の公開が制限されるため、受付帳から土地の動きを把握することが難しくなります。そこでTRUSTARTは、この機会を利用して、過去12年間にわたるデータを再分析しました。
調査結果の主要トピックス
1. 相続した土地の66%が10年間動きなし
調査によると、2014〜2015年に相続された土地の66%は、実に10年間動きがありませんでした。売却されたのは27%、新築や取り壊しがあったのは7%でした。
2. 相続人の居住地が売却に影響
相続人が土地の近くに住んでいる場合、売却率は約3%ですが、離れて住むとその率は約17%に跳ね上がります。特に、複数人で相続した場合、全員が異なる場所に住んでいると売却率は39.4%にも達します。
3. 相続登記件数の増加
一都三県における相続登記の件数は、2014年の24.7万件から2026年には33.7万件に増加しました。特に、義務化の前後で急激に件数が伸びています。
4. 土地の売買が活発な地域
全国を通じて、2022〜2025年における土地の売買の割合は約1.5%ですが、東京23区では5.7%、大阪市では6.4%と上昇します。しかし、地価が高いエリアでは売買率が頭打ちになる傾向が見られました。
まとめ
今回の調査から、相続した土地の動きに関するさまざまなデータが明らかになりました。特に、相続登記が増える一方で、多くの相続土地が長期間にわたり動かないことが課題として浮き彫りになりました。また、相続人の居住地が売却に大きな影響を与えることもわかりました。TRUSTARTは、引き続き不動産ビッグデータの収集と分析を行い、業界に新たな知見を提供していく方針です。今後も定期的にレポートを発信し、不動産市場の透明性を高めていく所存です。