子どもを守る新たなシンボル「こまもろう」が誕生
こども家庭庁は、2025年12月25日に施行される「こども性暴力防止法」に関連して、認定事業者マーク「こまもろう」を発表しました。このマークは、性暴力から子どもを守る活動に取り組む事業者に与えられ、その取り組みをわかりやすく示す役割を果たします。
「こまもろう」マークの目的と内容
このマークは、学校や認可保育所、学習塾、スポーツクラブなど、教育・保育を提供する事業者が性暴力防止のために遵守するべき措置を講じていることを示すものです。具体的には、性犯罪前科の確認、相談窓口の設置、疑わしい事案が発生した際の調査、被害児童の保護・支援、従事者への研修などが求められます。特に、学校や公立の保育施設はすべての取り組みを義務付けられ、また私立の民間事業者も国の基準を満たすことで認定を受けることができるのです。
「こまもろう」という名称には、「子どもを守ろう」というメッセージが込められており、フクロウのモチーフを使用したデザインは、子どもたちに親しみを持たせる工夫がされています。大きな目で子どもを見守るフクロウは、まさに「こどもを守る」というテーマを象徴しています。震えるような優しさを感じ取れるこのデザインが、広く認知されていくことが期待されます。
発表会でのトークセッション
発表会では、こども家庭庁の渡辺長官がこの新たなマークの重要性を強調しました。「性暴力から守るためには、家庭や地域全体が協力しなければならない」と彼は呼びかけ、マークが全国的な意識向上のきっかけになればとの思いも表明しました。
さらに、特別ゲストとして「こまもろう1日アンバサダー」に任命されたお笑い芸人のダンディ坂野さんが登場しました。彼は自身の子育ての経験を交えながら、家庭でのコミュニケーションの大切さについて熱く語りました。「子どもが帰宅した後は、なるべく家族全員で食事を共にするようにしています」と彼は述べ、日常生活の中での親子のつながりを強調しました。
参加者の声
トークセッションの中で、弁護士の上谷さんは性暴力の相談が実際にどのように行われているかについて触れ、「教育・保育現場での被害は非常に多く、制度としての対策が必要不可欠です」と語りました。彼女の発言は、制度の必要性を裏付けるものであり、参加者たちを思考させる内容でした。
公益社団法人全国私立保育連盟の常務理事、丸山純さんは「ガイドラインによって、何をしてはいけないか、どう対応すべきかが明確になったことは良いことです」という見解を示した上で、ガイドラインが保育者を含めた全ての人々を守るものであることに触れました。
未来への希望
ダンディ坂野さんは「こまもろう」のマークがどれだけわかりやすいかを強調しました。「子どもも大人も、このマークを見ることで安心感を持つことができ、教育機関や習い事選びにも有効だと思います」と自信を持って語りました。
最後に、参加者全員が今後の具体的な対策を考えながら、「みんなでまもろう」というメッセージが広がることを願う締めくくりとなりました。この新たなシンボル「こまもろう」によって、子どもたちが安全に成長できる社会を一緒に築いていくことが期待されています。