高槻市の阿見果凛さんが新俳句コンテストで文部科学大臣賞を受賞
令和7年10月29日、高槻市に住む高校1年生の阿見果凛さんが市役所を訪れ、新俳句コンテストの最高位である文部科学大臣賞を受賞したことを濱田剛史市長に報告しました。このコンテストには、なんと約185万句もの詩が応募され、その頂点に立った彼女の句がどのようにして生まれたのかを探ります。
新俳句とは
新俳句は、日本の伝統的な詩の形式である俳句を、より多くの人々が楽しめるように、自由な発想と表現を尊重するスタイルです。季語や定型に縛られないため、幅広い感情や社会的なテーマを扱うことができます。株式会社伊藤園が毎年主催するこのコンテストは、俳句を通じて多くの人々に自らの感性を発信する場となっており、1989年から続いています。
阿見果凛さんの俳句との出会い
阿見さんが俳句に興味を持ったきっかけは、彼女が小学校2年生の時に行った宿題でした。その後、彼女は日々の創作を続け、さまざまな俳句コンテストに積極的に応募するようになりました。彼女の才能はこの時期から徐々に顕著になり、「第26回NHK全国俳句大会」で入選や、「第28回俳句甲子園 全国高等学校俳句選手権大会」での準優勝という優れた結果を残してきました。さらに、テレビ番組への出演も果たし、ますますその名を広めています。
文部科学大臣賞の受賞句
2023年10月、阿見さんは「伊藤園お~いお茶新俳句大賞」に中学1年生から每年応募を続けてきました。そして、ついに文部科学大臣賞を受賞する運びとなりました。彼女の受賞作品「凍星や歴史に残らない仕事」は、歴史の中で大きな功績を残しながらも世に知られないまま消えゆく人々の思いを、凍てつく冬の夜空に輝く星に重ねて表現したものです。この作品は、深い感情が感じられる素晴らしい句で、観る人に多くの思索を促す内容となっています。
受賞の喜びと市長からの祝辞
市役所での報告会で、阿見さんは「仲間と一緒に頑張ってきたからこその受賞です。皆とこの喜びを分かち合いたいです」と受賞の感想を述べました。これに対し、濱田市長は「おめでとうございます。今後のさらなるご活躍を期待しております」とお祝いの言葉を贈り、二人の談笑が続いたといいます。
俳句を通じて自己表現の場を持ち続ける阿見さんの今後に、ますます注目が集まります。彼女の情熱が他の若者にも影響を与えることを心から願っています。