広島三次市発、グローバル教育への新しい試みが注目を集める

2025年9月19日、特定非営利活動法人「なかよし学園プロジェクト」の代表、中村雄一が広島県三次市のみらさか学園で「世界とつながる学びプロジェクト」の講演会を開催しました。このプロジェクトは、経済産業省の「探究・校務改革支援補助金」を受けており、全国50校以上で展開されています。

当日は、みらさか学園の生徒たちが過去1年間に行ってきた海外教育支援の成果を紹介。彼らは南スーダン、東ティモール、カンボジア、ケニア、シリア、ルワンダの国々での活動を通じ、「自分たちにも世界を平和にできる」という実感を持つことを目指しています。参加した児童たちは、活動を重ねるうちに「自分たちの周りには素晴らしいものがたくさんあり、それを世界に届ける方法を考えよう」と進化を遂げました。

特に、講演後には多くの保護者が子どもたちの成果に感動し、思わず涙を浮かべる姿が見受けられました。このように、子どもたちが難民キャンプの子どもたちに笑顔を届ける姿は、多くの人々に希望を与えていることがわかります。

地域と連携したグローバル探究学習

みらさか学園の教育プログラムは、地域の産業とも連携しており、例えば、カイハラジーンズの端切れをリサイクルしたバッグを東ティモールの子どもたちに贈る活動や、広島のお好み焼きを題材にした探究学習も実施しています。こうした活動を通じて、地域の特徴を生かしつつ、児童たちは国際的な視野を養っています。

また、今年8月には、同校の教諭2名が直接ルワンダを訪問し、自ら作成した教材を使って現地の授業を行うという貴重な経験をしました。この取り組みは地域の学びが活かされており、全国的にも非常に珍しいケースです。

教育支援の重要性

なかよし学園では、ただ物資を届けるだけでなく、相手国の歴史や社会問題を学び、自己の行動がどのように現地に影響を与えるかを子どもたちに考えさせるようにしています。このような教育は、参加した生徒たちにとって決して無駄ではなく、彼らの将来の視野や行動にも大きな影響を与えるでしょう。

特に、ルワンダの過去を理解することで、彼らの行動の価値を見直すことができるようになります。

広がる学びのネットワーク

三次市内ではみらさか学園を含め、4校がこのプロジェクトに参加。全体で見ると、県内では7校、全国で50校以上がこの取り組みに関わっています。このような活動は、地元の教育政策の一環として推進されており、地域の教育内容を世界に発信する大きな一歩となっています。

なかよし学園は、こうしたプロジェクトを通じて新たな教育モデルを創出し、広島から全国へとその波紋を広げていくことを目指しています。子どもたちが地域での学びを通じて、世界に影響を与えることができる時代が来ることを期待しています。