被爆者たちの思いを紡ぐ『テレメンタリー2025』
2025年1月11日、広島ホームテレビが制作したドキュメンタリー『屍を越えて オスロの灯 ~被爆者が紡いだ思い広島~』が放送されます。この作品は、ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の活動を振り返りながら、核兵器廃絶への願いを込めた被爆者たちの想いを描いています。
日本被団協は、結成から68年にわたり世界各地で核兵器廃絶を訴えてきました。そして、2025年という節目に、ノーベル平和賞を受賞するという名誉を手にしました。この受賞は、日本として50年ぶりのことで、被爆者たちにとって特別な意味を持っています。
特に代表の箕牧智之さん(82)は広島市役所で受賞の報を聞き、驚きと喜びが入り混じる中、先人たちの苦労を思い起こしました。彼が心に思い浮かべたのは、自身の活動の原点である亡き恩人、坪井直さんのことでした。彼の存在は、被団協の活動の礎となっており、その影響は今も受け継がれています。
このドキュメンタリーでは、被爆者たちが「核のタブー」が揺れる時代に、持病を抱える箕牧さんがオスロに向かう姿を通じて、被爆者たちがどのようにして核廃絶の灯をともしてきたのかを探ります。箕牧さんは、心不全の持病を抱えながらも、被爆者としての使命感からノルウェーへと旅立ちました。その背後には、多くの被爆者たちの思いが秘められています。
番組の見どころ
この『屍を越えて オスロの灯』は、テレビ朝日系列全国ネットで放送される予定で、日本流の視点を持ったドキュメンタリーとして、多くの視聴者に衝撃と感動を与えることでしょう。ナレーションには湯浅真由美さんが登場し、ディレクターの川村凌さん、プロデューサーの立川直樹さんと共に、被爆者たちの思いを伝えていきます。
番組は、広島県内では2025年1月11日、午前9時45分から放送されます。『テレメンタリー2025』は、全国の25社が共同で制作するドキュメンタリーシリーズで、各局の独自の視点で作り上げられています。
この特集を通じて、私たちは被爆者からのメッセージを受け取り、核兵器廃絶の意義を再考するきっかけとなるのではないでしょうか。未来のために、私たちが何を考え、何を行動していくべきなのかを、改めて考える貴重な機会が提供されることを期待します。