フードロスを救う「皮ったスープ」
2023年4月28日、東京のBeeat!!八重洲にて、廃棄される野菜の皮を利用した「皮ったスープ」が提供開始されます。このスープは、学生たちの企画から生まれたもので、食品ロスの問題に立ち向かう新しい取り組みの一つです。
プロジェクトの背景
東京都内でのフードロス問題は深刻です。年間1,400万トンを超える食品廃棄物が出ており、その中には本来食べられるはずの食材や端材が含まれています。「皮ったスープ」は、この食品廃棄物を減らし、持続可能な食文化を育むことを目指しています。
このプロジェクトは、2021年11月に実施された「FUTURE FOOD INNOVATION WORKSHOP」において、東京大学の学生たちのアイデアからスタートしました。特に優秀賞に選ばれた「不可食部ゼロ運動」がきっかけで、食品工場での廃棄物をスープの原料として利用する運びとなりました。
皮ったスープの詳細
「皮ったスープ」は、4種類のフレーバーで提供されます。これらはすべて、食品工場で廃棄される有機野菜の皮や椎茸の足を使用しています。具体的なスープの内容は以下の通りです:
- - さつまいもスープ: さつまいも皮5% + 椎茸の足5%
- - かぼちゃスープ: カボチャの皮5% + 椎茸の足5%
- - にんじんスープ: 人参の皮6% + 椎茸の足4%
- - 根菜スープ: 大根、かぶ、れんこん、ごぼうの皮6% + 椎茸の足5%
各スープは、180g入りで540円(税込)で販売されます。
学生たちの貢献
このプロジェクトに参加した学生たちは、当初はフードロスについての知識が乏しかったものの、食品加工工程を見学しながら有機野菜の廃棄に対する理解を深めていきました。「廃棄される部分にも美味しさや栄養があることを感じ、多くの人にその価値を知って欲しい」と語る彼らの気持ちは、今後の社会における持続可能な食文化の促進に大きく寄与することでしょう。
Beeat!!八重洲 - 新しい食の体験
Beeat!!八重洲は、東京駅の八重洲中央口正面に位置し、期間限定で「おいしい食の未来」を体験できる場として注目を集めています。フードロスをテーマにした様々な取り組みや、新たな食の提案を行う企業が多数出展しており、来場者に向けて健康的かつ環境に優しい食事の提供を行っています。
開催情報
- - 場所: 東京都中央区八重洲1-9-9
- - 営業: 平日11:00~15:00、17:00~23:00、土日祝11:00~23:00
- - 開催期間: 現在〜2022年7月(予定)
「皮ったスープ」は、その独自の取り組みを通じて、現代の食品産業が直面するフードロス問題に光を当て、持続可能な未来へ向けた新たな一歩となることが期待されています。私たち一人一人がこの問題に関心を持ち、行動することが、食文化の未来を切り拓く鍵となるのです。