マインドフルリーダーシップシンポジウムの概要
9月4日、第7回マインドフルリーダーシップシンポジウムが開催されました。今回のシンポジウムは、混沌とした現代社会においてリーダーシップに必要な資質である「セルフ・コンパッション」に焦点を当て、さまざまな著名なスピーカーが登壇しました。本イベントは、マインドフルネスとコンパッションを軸に、新しい時代のリーダーシップ像を探るための貴重な場となりました。
基調講演の内容
特に注目されたのは、セルフ・コンパッションの権威であるクリスティン・ネフ博士の基調講演です。ネフ博士は、自身の著書『セルフ・コンパッション』について言及し、自己への優しさを持つことがいかにリーダーシップを強化するかを分かりやすく説明しました。彼女の研究は、リーダーが内面的な強さを発揮するためにはまず自己をケアすることが不可欠であることを示しています。これこそが、精神的な成長とレジリエンスを育むカギとなります。
また、基調講演の第二部では、京都大学の藤野正寛博士が登壇しました。彼は瞑想と神経科学の研究を基に、レジリエンスと成長の関係について掘り下げ、マインドフルネスが実際に脳に与える影響について語りました。現代のリーダーシップには、バランスを保つための脳の使い方が重要であるため、科学的知見が今後のリーダーに不可欠だと訴えました。
セルフ・コンパッションの重要性
リーダーシップにおいて、他者を引っ張る前に自分自身を整えることが非常に重要です。混沌とした日常の中で、自身を大切にすることを忘れがちですが、それが成長を妨げる大きな要因ともなります。部下や同僚との関係をより良く管理するためには自己への優しさが不可欠で、これを実践することで深いつながりを築くことができます。
講演者による対話
シンポジウムの後半では、ネフ博士がCISCOシステムズの宮川愛執行役員や福岡市の中村卓也さんらと、リーダーシップにおけるセルフ・コンパッションの具体的な適用例について対話を行いました。参加者たちは、実践的な知識や視点を得る機会を持ち、セルフ・コンパッションがもたらす多様な効果について深い理解が得られました。
今後の取り組み
一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュートでは、今後もマインドフルネスを基にしたリーダーシッププログラムを展開していきます。2013年の設立以来、日本で初めてグーグルが開発したプログラムである「Search Inside Yourself(SIY)」を提供しており、多くの企業や組織において実績を上げています。また、マインドフルネスを通じた組織開発プログラムや働き方改革研修も行っており、350社以上での導入事例があります。
このシンポジウムを通じて、セルフ・コンパッションとマインドフルネスの重要性が再確認されました。これからのリーダーシップには、自己への優しさと成長が求められる時代が訪れています。今後の活動にもぜひ注目してください。
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