エンタメと教育の融合！子ども映画監督プログラムの全貌

未来をつなぐ創造体験

昨今の急速なAI技術の進展により、映像や音楽の制作が身近になった一方で、自らの想像力を働かせる力の重要性が増しています。ここで紹介するのは、WIT COLLECTIVE LLC.とクロックワークス・スタジオが共同で立ち上げた、「こども映画監督」プログラムです。このプログラムは、2025年9月21日に東京都港区赤坂にあるクロックワークス・スタジオで実施され、子どもたちに創造力を育む場となりました。

「こども映画監督」とは

「こども映画監督」は、生成AIとプロの映像制作環境を組み合わせた画期的なエデュテインメントプログラムです。この体験では、子どもたちは映画監督として、物語をつくり上げ、一貫して映像生成や編集、音声収録、そして試写までの全工程を体験します。インタラクティブ・ストーリーテリングの形で設計されており、自分の発想を自由に形にできるプロセスが組み込まれています。

エデュテインメントの思想

エデュテインメントの理念は、「Education（教育）」と「Entertainment（エンタメ）」を組み合わせたもので、学びの中に楽しさを取り入れることで、より深い理解につながる体験を提供することです。WIT COLLECTIVEは、従来の受動的な教育から、心が動く瞬間が創造力の起点になるという視点でプログラムを構成しています。このプログラムでは、AI技術と現場のプロフェッショナルによる刺激が合わさることで、子どもたちが感じる驚きや達成感が「創造の基礎体力」を育てることを目指しています。

実施の背景と目的

今の時代、生成AIが進化し、誰もが映像や音楽を創作できる環境が整いつつあります。それに伴い、単に技術を使うだけでなく、「自分の頭で考え、そして形にする力」が大切であると感じるようになりました。WIT COLLECTIVEは、この教育のテーマを掲げ、次世代に「想像する力」を伝えたいと考えました。プロの編集室や音声スタジオでの制作体験を通じて、子どもたちが「自分の発想がスクリーンに映る瞬間」を体感することで、感情を通して学ぶ場を創出しました。

体験内容

プログラムは小学生とその保護者を対象に、以下の8つのステップで映画づくりを体験します。

1. ストーリーづくり - シナリオや配役の考案。
2. AI映像生成 - AIと共に物語を映像化。
3. ナレーター体験 - タイトルコールや仮ナレーションを録音。
4. 編集体験 - 映像のつなぎや効果を確認。
5. ナレーション録音 - プロのナレーターにディレクションを受ける。
6. MIX・立体音響体験 - 音と映像の統合を体験。
7. 試写 - 完成した映像をシアター形式で鑑賞。

そして、参加者には自分が監督を務めた映画の“チケット”が贈られ、NFC機能によりスマホで再生可能です。これにより、家族や友人に自分の作品を披露する楽しさを体感できます。

新たな価値の創造

このプログラムでは、「AIを活用した創造力の拡張」「プロと同じ制作現場でのリアルな体験」「自分の発想が物語を変える」という新しい体験が用意されています。また、ナビゲーター役の“助監督”が子どもたちの自由な発想を引き出し、作品の完成を通じて達成感を得ることを目的としています。

参加者の満足度

実際に参加した子どもたちからは、「リアルなスタジオでの体験が楽しかった」「自分の声がナレーションとして使われ嬉しかった」「もう一度参加したい」という声が寄せられ、アンケートでは全員が「またやりたい」と回答しました。また、保護者からも「AIを使った発想を広げる機会になった」との意見があり、エデュテインメントの新しい可能性を感じていただけたようです。

WIT COLLECTIVEの今後

WIT COLLECTIVEは、エンターテインメントを「心を動かす力」として再定義し、感情を起点にした社会の動かし方を模索しています。今後も教育界との共創を進め、映像・音楽・建築など様々な分野でエデュテインメントを展開予定です。こうした取り組みを通じて、「想像する力」を次世代に伝え、クリエイティブな未来を共に築いていくことを目指しています。