新菱冷熱工業と斎久工業が業務提携に向けて協議を開始

業務提携への道筋

新菱冷熱工業株式会社（新菱冷熱）と斎久工業株式会社（斎久工業）は、業務提携に関する協議を開始した。この提携は両社の強みを活かし、業界全体の変革に立ち向かうための重要なステップとなる。

1. 両社の経歴と価値観

新菱冷熱は1956年に創業し、空調設備業界で高い評価を受けてきた。特に、1972年からはアジアを中心に国際的なプロジェクトにも積極的に参加している。彼らの経営ビジョン「さわやかな世界をつくる」は、空調設備を通じて人々の快適さを追求する姿勢を示している。

一方、斎久工業は1923年に設立され、給排水や衛生設備の設計・施工を手掛けてきた企業だ。「水のパイオニア」としての地位を確立し、2023年には100周年を迎えた。彼らの経営理念は「快適で安心な生活を支える高品質な設備とサービスの提供」であり、今後も顧客のニーズに応える姿勢を貫いている。

2. 業界の変革と提携の動機

設備工事業界は、少子高齢化や資材・労務費の高騰といった課題に直面している。また、建築技術の進化により工事が複雑化しており、新しいアプローチが求められている。これらの状況に迅速に対応するため、両社は業務提携を模索することにした。

この提携の主な目的は、両社のリソースを結集し、生産性の向上や技術開発の加速を図ることである。また、働き方改革や担い手不足の解消にも寄与することを目指している。特に、デジタル化やBIM（ビルディング・インフォメーション・モデリング）、業務の分業化など、現場の効率を向上させる具体策が検討されている。

3. 業務提携による未来の展望

新菱冷熱と斎久工業の提携によって、両社は業界内での競争力を高め、持続可能な成長を実現していく方針だ。具体的には、DX（デジタルトランスフォーメーション）の推進や、研究開発の強化が挙げられる。また、従業員の労働環境改善にも力を入れ、労働時間の短縮や効率的な生産体制の構築を進めていく予定だ。

このように、新菱冷熱と斎久工業は業務提携を通じて、より良い社会の実現を目指し、相互に支え合う関係を築いていく。これからの展開に目が離せない。