NSKのハブユニット解説
2024-09-19 21:11:54

NSKが開発した最新低フリクションハブユニット軸受の革新技術とは

最新技術の結晶、低フリクションハブユニット軸受の誕生



日本精工株式会社(NSK)が開発した「低フリクションハブユニット軸受」は、先進的な技術を駆使した革新的な製品です。この新しいハブユニット軸受は、従来モデルと比べてフリクションを40%も削減し、特に電動車の航続距離を伸ばすことが期待されています。例えば、フル充電で毎日走行する電動車であれば、年間におおよそ1000キロメートルも走行距離が延びる可能性があります。

開発の背景


ハブユニット軸受は、車両のタイヤホイール部分に装着され、走行中に泥水にさらされる厳しい環境下で機能します。そのため、耐泥水性が必須となります。最近では、脱炭素化の流れや燃料コストの高騰も背景にあり、フリクションの低減が一層求められています。NSKは、2020年に新しいグリースを用いて電動車向けの低フリクションハブユニット軸受を発表しましたが、今回はシールの技術に注目し、さらなるフリクションの低減を達成しました。

新技術の全貌


1. シール形状の開発


NSKは、自社のトライボロジー技術と解析技術を組み合わせ、最適なシール形状を生成しました。この技術によって、耐泥水性を保持しつつ、フリクションを大幅に削減します。具体的には、シールのリップ数を三枚から一枚に減少させることで、摩擦を減少。そして、リップの先端を折り曲げることで、リップとスリンガー間の接触幅を最小限にしました。また、排水性の高いU字型スリンガーも新たに開発されています。

2. シールグリースの開発


新たに開発されたシールには、グリースの基油の粘度を低下させる技術が採用されています。これにより、フリクションのさらなる低減を実現しました。このシールには、補強剤としてポリマーが使用されており、世界初の試みとして注目されています。

3. シール摺動面の開発


NSKはシールの摺動面加工にレーザー技術を導入し、凹凸を均一化。これによりフリクションの低減が図られています。この方法もまた、世界初の試みとして独自性があります。

NSKの未来


NSKは1916年に日本で初の軸受を製造して以来、100年以上にわたる歴史を持ち、世界中で多様な産業をサポートしてきました。今後、2026年に向けて200億円の売上を見込んでおり、企業理念に基づいて持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。自動車そのものの進化とともに、NSKの技術力も進化を続けていくことでしょう。

この低フリクションハブユニット軸受は、ただの部品以上の価値を提供し、エコカーの普及を後押しする重要な役割を果たすと期待されています。


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会社情報

会社名
日本精工株式会社
住所
東京都品川区大崎1-6-3日精ビル
電話番号

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