グランドグリーンの農業革新
2022-04-13 09:00:03

5億円の資金調達を果たしたグランドグリーンが農業革新を促進

グランドグリーン、資金調達で農業の未来を切り開く



愛知県名古屋市に本社を構えるグランドグリーン株式会社が、総額5億円の資金調達を成功させ、ゲノム編集を用いた共同研究開発サービスを本格的にスタートしました。2017年4月に名古屋大学から誕生したこのスタートアップは、次世代の農業と食文化の形成を目指しています。

ゲノム編集技術の革新



植物育種は一般的に多くの時間とコストを伴うプロセスですが、グランドグリーンは独自技術によりこの課題に挑戦します。その技術は、特に医療などで注目されているゲノム編集を植物品種に応用することです。一般的には、植物の育種には少なくとも5年から10年もの長い時間がかかりますが、同社のゲノム編集技術により、期間を短縮することが期待されています。これにより、より迅速に新しい品種の開発を実現します。

共同研究の取り組み



グランドグリーンは、創業以来、あらゆる作物・品種のゲノム編集を標準化することに取り組んできました。2021年にはトマトの市販エリート品種での初の概念実証を完了し、2022年には本格的にゲノム編集共同研究開発サービスを開始しました。このサービスは、種苗会社や食品会社との連携を通じて、特定の戦略策定から実践、さらに官庁への届け出データ取得までを包括的にサポートします。

持続可能な社会の実現に向けて



グランドグリーンは、持続可能で効率的な農業を推進するために、トマトに加えて大豆やエゴマなどの実用作物品種におけるゲノム編集の概念実証を行い、2024年にはこれら新種苗の市場投入を予定しています。また、2022年度からは科学技術振興機構(JST)のプログラムに参画し、名古屋大学との共同研究を通じてダイズ品種の安定したゲノム編集技術の研磨に努めています。

資金調達の意義



今回の資金調達を受けて、グランドグリーンは開発の強化と新規作物品種の拡充を進め、持続可能な農業や環境に優しい製品展開を目指します。例えば、農薬や化学肥料の使用削減につながる種苗の開発や、再生可能エネルギーのリソースとしてのバイオ燃料の研究など、多岐にわたる社会的価値の創出を図ります。

ゲノム編集技術がもたらす変革



ゲノム編集は、生物の遺伝子に小さな変化を加えることで、求められる特徴を持つ作物を素早く育成する方法です。この技術により、開発にかかる期間が短縮されることが期待され、エリート品種の良好な特性を残したまま、新たな改良を加えることが可能になります。これにより、植物育種の効率を飛躍的に高めることが実現します。

投資者からの期待



出資者たちは、グランドグリーンが持つ可能性の高さと、農業・食糧生産における役割に注目しています。東京大学協創プラットフォーム開発株式会社のマネージャー古川氏は、同社の技術が収量や栄養価の向上に寄与することを期待しています。また、Beyond Next Ventures株式会社の金丸氏も、同社の成長を支援し続けることを表明しています。

未来を見据えたグランドグリーンの理念



グランドグリーンの代表、丹羽優喜氏は、先端技術を駆使して植物の潜在能力を引き出し、全ての経営者や共同開発パートナーとの協力に感謝の意を表しました。同社のスローガンは「Envision Future Plants.」であり、未来の子どもたちのために新しい植物を描くという志を持っています。持続可能な農業を推進することは、単に新しい作物を生み出すだけでなく、未来の社会へ貢献する重要な使命といえるでしょう。

会社情報

会社名
グランドグリーン株式会社
住所
愛知県名古屋市千種区五丁目112
電話番号
052-753-3870

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