妖怪を通して日本を知る!
ANAの機内誌『翼の王国』が2025年度グッドデザイン賞を受賞したことが発表されました。本賞は国内外のデザインの質を評価する栄誉ある賞で、その中でも特に注目されたのが連載ページ「ニッポン47妖怪さんぽ」です。この連載は、日本の都道府県ごとに妖怪を取り上げ、それを通して地域の魅力を紹介する内容が特徴です。
妖怪の魅力と日本旅
「ニッポン47妖怪さんぽ」は、立体造形家の森井ユカさんが手がけています。彼女は数千の伝承の中から各都道府県ごとの妖怪を選び、その特徴を独自に解釈して、魅力的なキャラクターとして再生しています。妖怪を主役にしたこの連載は、地域の自然や文化、郷土料理を探求し、旅行者に日本の奥深い魅力を伝えることを目的としています。
受賞の背景には、妖怪の持つ多様性があり、それを通じて地域の歴史や伝統文化を表現する巧みな手法が評価されました。グッドデザイン賞の審査委員は「妖怪の人形がチャーミングで、日本文化の多様性がよく表現されている」とコメント。このように、旅行者に新しい視点を提供することが、この連載の魅力の一つです。
受賞者の声
受賞した森井ユカさんは、「妖怪を知ることはニッポンを知ることです。この連載を通じて、日本各地の未発見の魅力に旅をする皆さんが気づいてくれたら嬉しい」と述べています。彼女にとって、この受賞は雑誌連載として初の快挙であり、自身が育った雑誌文化への感謝の気持ちも込められています。
グッドデザイン賞の概要
グッドデザイン賞は、1957年に創設され、日本のデザインを評価し、推广するためのプログラムです。この賞は、社会の課題解決に資するデザインを特に重視しており、優れたデザインに対するシンボルとして「Gマーク」が広く知られています。毎年多くの企業が参加し、国際的に注目を集めています。受賞作は、毎年東京・六本木の東京ミッドタウンで開催される「GOOD DESIGN EXHIBITION」で展示されます。
伝説と共に旅をする
『翼の王国』の連載は、ただの観光案内を越えて、地域の文化や歴史、風土を深く学ぶことができる内容です。妖怪の背後には、その土地の人々がどのように生き、どのように食文化が発展してきたのかを理解できる手助けが存在します。このような視点から、国内外の旅行者はより充実した旅を体験できることでしょう。
「ニッポン47妖怪さんぽ」は、これからも新しい妖怪を発見し、訪れる人々に日本文化の深さを体験してもらえるよう努力していきます。森井ユカさんの情熱が形になったこの受賞は、日本の伝統と未来を繋ぐ重要な一歩といえるでしょう。