須藤玲子の扇の舞「Fans of the Blue Planet」
2025年3月28日から4月20日まで、アメリカのワシントンD.C.にあるジョン・F・ケネディ舞台芸術センターで開催される国際アートフェスティバル『Earth to Space: Arts Breaking the Sky』に、日本のテキスタイルデザイナー須藤玲子が参加します。彼女が手がける新作インスタレーション「Fans of the Blue Planet」は、この地球への敬意を表する特別な作品です。須藤がケネディセンターで作品を発表するのは今回で3度目となります。
Earth to Space: Arts Breaking the Sky
この国際フェスティバルは、偉大なケネディ元大統領の月面着陸のヴィジョンに触発されて生まれました。アートと宇宙のコラボレーションをテーマに、幅広いプログラムが予定されています。須藤玲子のインスタレーションはその中心的な作品であり、他にもトム・ハンクス主演の映画「The Moonwalkers」や、建築家フォスター&パートナーズの展覧会など、様々なアートが披露されます。
「Fans of the Blue Planet」作品解説
「Fans of the Blue Planet」では、約2メートルの巨大な扇116枚が使用され、藍色のグラデーションで展示空間が彩られます。この作品は、2017年にケネディセンターで初めて発表された《扇の舞》の進化形であり、伝統的な藍染からインスパイアされています。
扇の歴史と象徴性
扇は平安時代に誕生し、その形状は祝い事を象徴するものとして日本の文化に深く根付いています。扇はただ風を送る道具にとどまらず、狂言や落語、さらには茶道など、様々な日本の伝統芸能において重要な役割を果たしてきました。『Earth to Space』では、NASAが人類を月に送り込む新たなミッションを祝うために、扇が重要なアイコンとして機能するのです。
環境に配慮した制作
NUNOは、持続可能な布作りにも取り組んでいます。藍は日本古来の染料であり、その生産は環境負荷を抑えた方法で行われています。天然の藍が限られている背景から、心配りが求められますが、須藤のテキスタイルはすべて日本国内で生産され、職人の手によって装飾されています。これにより、作品は地球に優しい制作工程が確保されています。
須藤玲子の想い
須藤玲子は「地球への敬意を表し、私たちの熱意を冷却することが必要だ」と述べています。彼女の作品は、環境に対する配慮と芸術的な美しさを兼ね備え、観客に感動と思索をもたらすことでしょう。
開催概要
- - イベント名: Earth to Space: Arts Breaking the Sky
- - 開催期間: 2025年3月28日(金)〜4月20日(日)
- - 場所: The John F. Kennedy Center for the Performing Arts
- - 入場料: 無料
- - 公式ウェブサイト: 公式HP
須藤玲子の作品は、地球への祈りとともに私たちの未来への希望を届けてくれるでしょう。ケネディセンターでの彼女の新しい挑戦を見逃さないでください。