神戸市で女性起業家と支援団体が交流
2024年から2025年にかけて、神戸市経済観光局新産業創造課が実施する女性の起業環境整備事業「S-Wing!」の一環として、女性起業家と市内の起業支援団体が集まる交流会が開催されました。この交流会は2025年1月22日(水)に、神戸市中央区のコミューン99で行われ、約半年間の起業支援プログラムを終えた女性たちが集結しました。
この交流の場では、参加者たちがディスカッションを通じて、起業支援における課題や解決策を探る貴重な機会となりました。特に、参加者の多くが「気軽に相談できる環境がない」と感じていることが浮き彫りになり、相談に対するハードルの高さが問題視されました。
参加者の意見と課題の共有
交流会では、女性起業家と起業支援を行う団体がそれぞれの悩みや課題を2つのグループに分かれて話し合いました。相談者側からは、「自分が相談しても良い段階なのか分からず躊躇してしまう」や「適切な相談先がわからない」といった声が多く上がりました。支援者側からは、「もっと気軽に相談に来てもらいたい」との意見や、「資金調達について話すと、相談者の興味が薄れてしまう」などの声が聞かれました。
また、課題解決のためのアイデアも積極的に出され、「各支援団体の得意な支援内容を一覧化し、頻繁に情報を公開することが有効」といった具体的な提案がありました。有用な情報が手に入りやすければ、起業家たちの参加意欲が高まると期待されています。
女性起業家の特性とコミュニティの重要性
ディスカッションでは、女性起業家の独特なニーズや目標についても話が及びました。支援者側からは、女性が自身の周囲の課題を解決したいと考える傾向があり、資金調達に踏み出すことが難しい場面が多いことが指摘されました。このような点から、女性起業家向けの支援やコミュニティが必要とされているのだと再認識されました。
一方で、株式会社monamieの工藤由佳さんは、女性特有の支援が必要だという見解に賛同しながらも、女性と男性の起業家が同じ視点で共に学べる環境も求められると話しました。これにより、参加者たちは新たな視点での成長機会を得ることができます。
まとめ
この交流会は、参加者同士が率直に意見を出し合い、課題をまとめるだけでなく、新たなつながりを構築する場ともなりました。起業家支援を深化させるための知見を得る場としては、非常に意義のあるイベントとなったと言えるでしょう。今後もこのような交流会を通じて、神戸市の起業環境がより良い方向へ進化することが期待されます。
お問い合わせ
神戸市女性の起業環境整備事業事務局(NPO法人リベルタ学舎内)
TEL:078-599-9381(受付時間:平日午前9時~午後5時)
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