AI検索、Z世代の期待に応えられない理由とは?
11月21日は「インターネット記念日」でもあり、1969年に始まったARPANETの実験から、現代のインターネットが成立したことを記念しています。この日、アウトオブザボックス株式会社がZ世代の20代男女402名を対象にAI検索に関する調査を実施しました。調査の目的は、彼らがAI検索に対して抱く信頼や満足度、そして不満の理由を明らかにすることにあります。
AI検索、得られる結果は?
本調査によると、AI検索を通して得られた有効な回答は4,020回中2,834回、無効な回答は1,186回ということがわかりました。全体の約70%は有効な結果でしたが、実際には30%が無効であることから、多くのZ世代ユーザーがAI検索の精度に疑問を持っていることが伺えます。
「AI検索で有効回答を得られる回数のイメージ」は、最も多い回答が7回であり、その傾向からも彼らはある程度の満足感を持ちながらも、完全には信頼していない実情が見え隠れします。実際の回答でも、無効だった理由には、存在しない情報や古い情報などがあり、具体的には観光地に関する質問で誤った情報が返されるといった体験が相次ぎました。
Google検索が圧倒的なサポート役
AI検索で満足できなかった場合、Z世代の75.6%がGoogle検索に切り替えるという結果が出ています。SNSよりも、従来の検索エンジンを信頼する姿勢が顕著であり、AI検索の結果に関するギャップを埋めるために、Google検索を利用して公式情報を確認する傾向が強いのです。
信頼度はどれほどか?
調査では、AI検索に対する信頼度の点数についても聞いていますが、満点と答えた人はわずか8%。92%のZ世代が完全には信頼を置いていないことが明らかになりました。不満を感じる理由としては、「嘘や間違った情報」「回答の薄さ」「古い情報」という声が多く、情報源の正確性や質の高さが求められていることが浮かび上がります。
満足度を高める要因
AI検索によって不満を感じた場合、どのようにして情報補完を行うのかを問うと、多くの人が企業の公式ホームページや専門的なデータからの情報を選びます。その際、特に求められるのは「詳しい情報」であり、Z世代は簡潔な回答では満足せず、背景や具体的なデータを重視しているのです。
まとめ
今回の調査からは、AI検索への期待と実際の体験とのギャップ、求められる情報の詳細さが確認されました。今後、AI技術が進化していく中で、Z世代が抱く信頼を得るためには、より信頼性の高い情報提供が求められることでしょう。また、AI検索結果への依存が高まっている一方で、情報ソースの確実性が重要であることが強調されました。今後の情報提供のあり方や、企業が公表する情報の詳細さ、信頼性がますます重要なポイントに位置づけられそうです。