三菱電機とBITZER社、協力で新たな空調開発
三菱電機株式会社が、ドイツの冷凍・空調機器の開発会社BITZER Kühlmaschinenbau GmbHとの合弁に合意し、新会社「BITZER MEHITS Advanced Solutions GmbH」を設立します。この新しい法人は、ドイツのロッテンブルクに位置しており、両社の技術と専門知識を融合させてアプライド空調及びIT Cooling機器向けの圧縮機を開発します。
合弁会社の設立背景
近年、アプライド空調市場やデータセンター向けのIT Cooling機器は世界的に需要の高まりを見せており、この流れに対応するため、三菱電機は空調冷熱事業を重要な戦略事業として位置づけています。
アプライド空調は、商業ビルや大規模施設に特化した空調システムです。これに対し、家庭用のエアコンとは異なり、設置される施設ごとに性能や仕様が大きく異なります。このため、顧客の多様なニーズに応えるためには、製品開発における柔軟性が求められます。特に冷暖房能力や省エネルギー性能を決定づける圧縮機の開発が重要です。
これまでに、MEHITSはBITZER社の圧縮機を一部の製品に搭載してきましたが、新たな合弁会社の設立により、圧縮機の開発過程を空調システムと一体化させることで、より高効率な製品開発を目指します。迅速な市場投入を可能にし、グローバル市場での競争力を強化することで、アプライド空調事業のさらなる拡大を図ります。
合弁会社の詳細
合弁会社「BITZER MEHITS Advanced Solutions GmbH」の事業内容は、圧縮機やアプライド空調、IT Cooling機器の開発です。所在地はドイツのロッテンブルク市です。これにより、三菱電機とBITZER社のパートナーシップはますます強化され、国際市場での競争優位性を生み出すことが期待されています。
BITZER社とMEHITSの概要
BITZER社は1934年に設立され、圧縮機や熱交換器の開発・製造・販売を行っています。ジンデルフィンゲン市に本社を置くこの企業は、その革新的な技術で知られています。一方、MEHITS(Mitsubishi Electric Hydronics & IT Cooling Systems S.p.A.)は1971年にイタリアで設立され、アプライド空調やIT Cooling機器の開発・製造を行っています。MEHITSは、2016年にイタリアの業務用空調大手DeLclimaを買収し、三菱電機グループ内での中核となる企業となっています。
三菱電機グループのビジョン
三菱電機グループは、世界でビジネスを展開し続け、その技術革新によって豊かな社会の実現を目指しています。持続可能な社会の実現を目指し、デジタル技術を駆使することで、工業製品の開発から環境対応までを一貫して行っています。創業から100年以上が経過した今も、三菱電機は様々な分野において先進的な取り組みを続け、新たな価値の創出に努めています。この新たな合弁会社は、その一環としての重要なステップとなるでしょう。
お問い合わせ先
三菱電機株式会社リビングデジタルメディア事業本部空調冷熱システム海外事業部
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