無線設備規則改正に向けた意見募集結果と電波監理審議会の答申まとめ

無線設備規則改正に向けた意見募集結果と審議会の答申

はじめに

総務省は、FM放送用に使用可能な周波数帯の上限を現在の95.0MHzから99.0MHzに引き上げるため、無線設備規則及び特定無線設備の技術基準に関する省令案を改正することを決定しました。この改正案に関して、令和6年12月20日から令和7年2月10日までの期間中に意見募集を行い、合計17件の意見が寄せられました。今回はその結果と、電波監理審議会からの答申の内容について詳しくご紹介します。

意見募集の結果

改正に対する意見は、さまざまな視点から提出されました。FM放送の周波数帯上限を引き上げることは、より多くの放送局が設立できる可能性を生み出し、放送の多様性やバラエティを増加させることが期待されます。また、提案された意見の中には、引き上げによる周波数利用の効率性向上や、地域の情報発信の強化など、ポジティブな意見が多く寄せられました。

総務省は、寄せられた意見に対して真摯に考慮し、各意見についての考え方を整理した結果を別紙として公表しました。これにより、今後の制度改正に向けた基盤が整備されることになります。

電波監理審議会からの答申

意見募集の結果を受け、総務省は電波監理審議会に今回の省令案について諮問を行いました。審議会は、今回の周波数帯の上限引き上げについて原案を適当とする答申を出しました。この結果、総務省は今後、関係規定の整備を進める方針です。

笹瀬巌慶應義塾大学名誉教授が会長を務めるこの審議会は、放送技術の専門家が多数属しており、業界の声を反映させた公平な審議が行われる仕組みが整っています。彼らの見解が省令改正に反映されることで、品質の高い放送サービスが提供されることが期待されています。