集合住宅向けISP新サービスSPESの全貌
近年、集合住宅市場におけるインターネット接続サービス(ISP)の需要が高まり続けています。そんな中、ギガプライズ、NECネッツエスアイ、Broadcomの3社が新たに発表したのが、世界初の集合住宅向けISP新サービス『SPES(エスピーイーズ)』です。この新サービスは、オープンイノベーションの枠組みの中で開発され、既存のインフラを最大限に活用することにより、迅速かつ費用対効果の高いインターネット接続を可能にします。
SPES開発の背景
国土交通省が発表したマンションストックのデータによると、日本全国のマンションストック数は2018年時点で約654.7万戸に達し、増加を続けています。一方、新規マンションの供給数は減少傾向にあり、これは既存物件のインフラを活用したISPサービスのニーズが高まっていることを示しています。しかし、物件オーナーや企業は導入に伴う経済的な課題や工事にかかる時間的なコストに悩んでおり、これがサービス導入の障壁となっていました。そのような状況下で開発されたのが『SPES』です。
SPESの特長
新サービス『SPES』は、以下のような5つの特長を持っています。
1.
既存の電話配線を利用
SPESは、従来の電話用2芯ケーブルを使用してインターネット接続を実現します。これにより、新たな工事を行うことなく、迅速にインターネットサービスを利用可能となります。また、宅内装置からWi-Fi環境が構築されます。
2.
宅内工事が不要
宅内装置は郵便受けに投函可能なサイズであるため、入居者との工事スケジュールを調整する必要がありません。これにより、導入までの時間を大幅に短縮することができます。
3.
ACアダプタが不要
SPESは、センター装置から宅内装置へ電源供給を行うため、外部からのACアダプタが全く必要ありません。これにより、設置がさらに簡単になります。
4.
最新のEthernet通信規格を採用
シングルペアEthernet(SPE)技術を使用しており、長距離通信が可能なため、集合住宅への適用が実現しました。この技術は、IEEE802.3によって標準化が進んでいることでも知られています。
5.
省エネと低コスト
SPE技術は従来の通信技術と比べて省エネであり、装置も小型化されています。これにより、導入コストを抑えつつ、高性能な通信が実現できます。
まとめ
ギガプライズと提携したNECネッツエスアイ、Broadcomによる『SPES』は、技術革新によって集合住宅向けISPサービスの新たな扉を開きました。今後、このサービスが広まることで、より多くの住居で快適なインターネット環境が整うことが期待されます。サービスの詳細については、
公式サイトをご覧ください。