物流改革を推進するCLO導入の実態と背景を探る
株式会社Hacobuは、特定荷主企業を対象とした「特定荷主における物流効率化対応とCLO設置に関する実態調査」を実施しました。この調査では、物流統括管理者(CLO)の現在の設置状況や、企業の物流課題への取り組みについて調査しています。
調査の背景と目的
2026年4月からの法改正により、一定規模以上の荷主企業にCLOの選任が義務付けられることに伴い、約3000人の新たなCLOが誕生すると予測されています。CLOは物流改革をリードする立場として、経営層が選任することが期待されるため、その役割はますます重要になっています。Hacobuの調査は、CLO設置の実態を把握し、物流効率化の推進状況を明らかにすることを目指しています。
調査結果の概要
本調査の結果、特定荷主の76.2%がCLOを選任済みまたは選任予定であることが明らかになりました。選任の理由としては、36.4%が「物流部門のトップ」であり、次いで全社横断部門からの選任が26.0%、主力事業のトップが13.0%、社長や副社長が11.7%と多岐にわたっています。このことから、CLOに求められる役割が、単なる法令対応に留まらず、経営視点からの物流課題に対するアプローチに変わってきていることが伺えます。
CLOの役割と期待される成果
CLOには、法令に対応するだけでなく、経営会議における物流の位置付けが求められています。特に、データに基づいた現状把握や、全体最適化に向けた戦略設計が重要視されています。この中で、CLOの選任理由として最も多かったのは「経営視点で物流課題を捉える」ことと「全社横断力を持つ影響力」でした。これは、CLOが単に物流の専門家であるだけでなく、組織全体を動かす力が必要とされていることを示しています。
CLO未選任企業の課題
一方で、CLOを未選任の企業にその理由を尋ねたところ、「経営と物流の両方に精通した人材がいない」との回答が最も多く、47.4%に達しました。このことから人材不足だけでなく、組織の構造自体がCLOを選任する際の障害になっていることも浮き彫りになりました。
物流を企業全体の課題として考える
調査結果からは、物流が企業の経営戦略として重要視され始めていることがわかります。約8割の企業が過去一年以内に、経営会議で物流を取り上げていることから、物流の重要性が広く認識されていることが示唆されます。CLOの役割は今後の企業経営において、単なる業務改善にとどまらず、経営戦略の中心になる可能性を秘めています。
まとめ
特定荷主におけるCLO選任の実態調査は、今後の物流改革を進める上での重要な指標となります。CLOには、データを駆使した意思決定だけでなく、全社を横断する組織を動かす役割が求められます。今後、物流の効率化を進めるためには、CLOの役割とその出自の広がりに注目し、必要な人材育成と組織変革を行うことが鍵となります。全12頁のHacobuリポートにおいて、さらなる詳しい内容が公開されていますので、ぜひご覧ください。
調査概要
- - 調査対象:従業員数1000名以上の荷主企業
- - 調査期間:2026年1月27日~2月6日
- - 有効回答数:101名
この調査は、特定荷主における物流の構造的な変化を推し進める一助となることを期待しています。詳しくはHacobuの公式サイトをご覧ください。