カンボジア・シェムリアップ市に新たな安全システムが導入
株式会社フォーバル(本社:東京都渋谷区)が展開する海外拠点、フォーバルカンボジアが、シェムリアップ市に非常警報ボタンシステムを導入したことが発表されました。この取り組みは、観光業が盛んな同市の安全性を高め、スマートシティ化を進める重要な一歩とされています。
シェムリアップ市の都市課題
シェムリアップ市は、アンコール遺跡群などの世界文化遺産を擁し、多くの外国人観光客を魅了している一方で、観光客の増加に伴い交通渋滞や環境問題、治安の悪化といった都市課題に直面しています。特に最近では、自動車の増加による渋滞や軽犯罪の発生が懸念されています。これに対し、地域の安全性を向上させるための対策が求められていました。
JICAとの連携によるプロジェクト
このような背景のもと、シェムリアップ州政府は日本政府に協力を要請し、独立行政法人国際協力機構(JICA)の支援を受けて2022年に立ち上げられたスマートシティプロジェクトが始動しました。その一環として、フォーバルカンボジアは非常警報ボタンシステムを提案し、警備サービスを提供する合弁会社E SECURITY SERVICESとともに、シェムリアップ州警察との連携体制を構築し、本システムの導入を実現しました。
非常警報ボタンシステムの特長
導入された非常警報ボタンシステムは、繁華街近くのSok San Roadに設置された警報タワーを中心に構成されています。この警報タワーは、緊急時に警察と市民を迅速につなぐ役割を果たします。以下はその主要機能です:
- - 緊急ボタン:利用者がボタンを押すことで警察へ直接信号を送信。
- - 音声インターホン:直接音声でのコミュニケーションが可能。
- - ビデオリンク:現場の映像をリアルタイムで監視、記録。
- - 警報灯:周囲に危険を知らせるための警報灯を装備。
対応項目
非常警報ボタンシステムは、以下のさまざまな緊急事態に対応するよう設計されています:
- - 盗難や強盗の発生時。
- - 火災の発生時。
- - 犯罪や暴力の状況。
- - 急病や怪我の応急処置。
- - 交通事故などの緊急事態。
- - 高齢者への緊急支援。
このシステムは、24時間体制で監視されており、事故や犯罪に対する適切な対応が可能です。また、消防車や救急車の派遣も迅速に行われており、より効率的な都市管理を実現することが期待されています。
フォーバルカンボジアの取り組み
フォーバルカンボジアは、現地におけるビジネス展開支援を行う企業であり、多様なITソリューションやコンサルティングサービスを提供しています。これにより、カンボジア経済への貢献を目指しています。
同社の代表である水越健晴氏は、「地域の安全性を強化し、観光都市としてのシェムリアップの魅力をさらに引き出すことができる」と話しています。フォーバルの取り組みは、今後も地域の発展に貢献することでしょう。
会社概要
フォーバルカンボジア
- - 詳細:Forval (Cambodia) Co., Ltd.としてカンボジアでの事業支援を行っています。
- - 代表者:水越健晴
- - 設立:2010年
- - 所在地:プノンペン
- - URL:フォーバルカンボジア
この新しい取り組みは、シェムリアップ市の魅力を一層高め、市民の安全な生活を実現するための重要な施策として期待されています。