AI時代の新たなる防波堤「Senda-Argus」の革新技術
株式会社RainForestは、純国産のAIセキュリティ基盤「Senda-Argus」を進化させ、AI Agentの攻撃をリアルタイムに検知する新たな検知エンジンを発表しました。この技術は2026年5月に発表された「実行証跡レイヤ」構想の実現に向けた重要な一歩であり、攻撃を「記録する」だけでなく、「検知し、止める」機能を備えています。
AIの実行がもたらすリスク
AIが何を回答したかではなく、何を実行したかがリスクの中心となっています。特に自律型AI Agentによる不正アクセス事件が報告されている今、攻撃者がAIの判断を操る新たな手法が浮き彫りになっています。AIが誤った選択をすることで、信頼を損なう可能性が高まっています。
未承認のサーバが真のToolと同じ名の偽情報を提供し、AIの選択を誘導する手法や、プロンプトインジェクションによってAgentが不正に操作される事例が増えてきました。こうしたリスクに対応するためには、AI Agentの行動を独立して監視し、「何が選択され、何が実行されたか」を記録する仕組みが不可欠です。
Senda-Argusの特長
1. AIの判断が操られた事実を検知
Senda-Argusの新しい検知エンジンは、攻撃者がToolの存在を隠すのではなく、AIの判断そのものをターゲットにします。具体的には、未承認の偽Toolへ誘導された場合、それに対するアラートを生成します。これにより、AIの選択がどう影響を受けたのかを明確に示すことができます。
2. 宣言と実行の整合性をチェック
Agentが宣言した内容と実行した行動に矛盾がないかを確認する機能も実装されています。例えば、CVE調査を行うAgentが不正アクセスを試みた場合、即座に異常を示すアラートを発信する仕組みです。これにより、初回のToolにも対応できる強力な防御機能が実現されました。
3. 幅広い検知ルールを構築
約60種類の検知ルールと72種類のアラートを利用し、AI Agentが直面する様々な攻撃に対応することが可能です。分析により、個別では発見できない攻撃も一つのキャンペーンとして捉える能力を持っています。
4. MITRE ATLASと連携
検知した問題は、MITRE ATLASという攻撃手法の知識ベースと自動でリンクされます。これにより、現在の攻撃がどの段階に位置するかを迅速に把握でき、効果的な対応が可能となりました。
5. SIEMとの連携
検知結果はSIEM標準のCEF形式で出力可能であり、既存の監視プロセスに取り込むことができます。これにより、AI Agentの立ち位置を明確にしつつ、従来の監視体制と簡単に統合できます。
6. 段階的な移行が可能
警戒モードと遮断モードを設け、必要に応じて運用方針を柔軟に変えられることが特長です。この機能により、実際の危険が想定される状況で適切な対処が行えるようになります。
従来のObservability製品との違い
Senda-ArgusはただのObservability製品とは異なり、AIセキュリティ監査を目的としています。リスク判定や遮断機能も含め、監視だけでなく、実行前の防御まで一体のサービスを提供します。
未来に向けた展開
現在、オンプレミスの提供を中心に準備を進めており、可視化機能やSOC向けの運用機能を拡充予定です。AI Agent時代のセキュリティ基盤として、Senda-Argusが果たす役割はますます重要になるでしょう。
企業情報
株式会社RainForestは、AIおよびサイバーセキュリティ領域において先進的な研究開発を行っています。AI Agent時代に必要なセキュリティ基盤の実現に向け、Senda-Argusなどの技術を駆使し、さらなる成長を目指しています。