食品衛生法に基づく「ICM容器包装認証」の始まり
無機・有機複合マテリアル協会(ICMA)が立ち上げた新たな認証制度、ICM容器包装認証が始まりました。この認証は、無機物を主成分とする食品用の容器包装の安全性を証明するために設けられています。特に、近年注目されている石灰石を主原料とした複合素材の利用促進を図ることが目的です。
背景にある資源問題
2019年には世界人口が77億人を超え、2050年には97億人に達することが予測されています。この人口増加に伴って、プラスチックや紙などの素材需要が顕著に増加し、気候変動や資源の枯渇、海洋汚染など様々な環境問題が深刻化しています。特に、日本は資源自給率が低く、石灰石という無機物の利用が今後の重要な選択肢として浮上しています。この素材は、安価で安定した供給が見込まれるため、企業や自治体での採用が進んでいます。
ICM容器包装認証の概要
ICM容器包装認証は、食品衛生法における「合成樹脂製食品容器」の基準に、無機物に特有の要素を加えて、容器包装製品の安全性を確認するものです。無機物の含有量が50%以上であること、合成樹脂の基準を満たし、特定化学物質の含有量が基準値以下であることが求められます。
審査は第三者機関によって行われ、基準に適合した製品には認証マークが付与される仕組みです。この認証により、消費者に対して容器包装の安全性が明確に伝わることが期待されています。
ICMAの活動と目的
無機・有機複合マテリアル協会(ICMA)は、環境に配慮した素材の開発や、資源循環社会の実現を目指して設立されました。プラスチック代替品としての無機・有機複合素材の普及を推進しており、安全で持続可能な商品の提供を目指しています。具体的には、JSA規格の策定や、法令施行令案へのパブリックコメントの提出などを通じて、業界全体の標準化や認証制度の構築に取り組んでいます。
詳細と申請手続き
ICM容器包装認証に関する詳細や申請手続きについては、公式サイトでの確認や申請が可能です。正確な情報が提供されているため、興味のある企業や団体はぜひチェックしてください。
会社情報
株式会社TBMは、東京都千代田区に本社を構え、環境に配慮した素材の開発や製品の製造・販売を行っています。その資本金は1億円で、持続可能な社会の実現に向けて努力しています。
- - 代表者: 山﨑 敦義
- - 所在地: 東京都千代田区有楽町1-2-2 15F
- - 設立: 2011年8月
今回の国の規制に基づく新たな認証制度の導入は、無機物素材の利活用促進とともに、資源循環社会の実現につながる期待が高まっています。食品用容器包装の安全性の向上が、安心して消費する社会に貢献することを心から願っています。