2025年に刊行される『あえのがたり』の魅力
2025年1月22日、能登半島の復興支援を目的としたチャリティ小説『あえのがたり』が刊行されます。この企画は、昨年の能登半島地震からまもなく1年を迎えるにあたり、読者と被災地を物語で結びつけることを目指しています。
呼びかけ人たちと参加作家陣
この企画を立ち上げたのは今村翔吾、小川哲、加藤シゲアキの3名で、彼らの呼びかけに賛同した10名の作家も参加しています。その中には、実力派の作家たちが揃い、それぞれの個性を活かした作品が収められる予定です。具体的には、
- - 朝井リョウ
- - 麻布競馬場
- - 荒木あかね
- - 今村昌弘
- - 佐藤究
- - 蝉谷めぐ実
- - 柚木麻子
といった文壇の注目作家たちによる豪華ラインアップです。
物語で届ける「おもてなし」
書籍のテーマは、「おもてなし」です。『あえのがたり』というタイトルは、「田の神様へ感謝をささげる儀礼」である「あえのこと」に由来しています。「あえ=おもてなし」という意味を持つこの言葉通り、作家たちが物語を通じて読者に温かさをお届けすることが狙いです。
加藤シゲアキが手がける表紙絵
また、注目すべきは本書の表紙絵を加藤シゲアキさんが制作することが決定した点です。彼は能登地方の伝統工芸「輪島塗り」にインスピレーションを受けた作品を描く予定で、その完成が今から楽しみです。
出版の意義と寄付の予定
『あえのがたり』では、参加作家の印税と講談社の売上の一部を能登半島の復興支援に寄付する予定です。具体的な寄付額は書籍の発売から約半年後に発表される見込みで、このプロジェクトが被災地にどれだけの支援をもたらすのかも注目されています。
各作家による作品概要
書籍には多彩な作品が含まれ、各作家が手掛ける内容は非常に多様です。以下に、参加作家の一部と簡単なあらすじを紹介します。
- - 朝井リョウ「うらあり」 : 学生の最後の旅行で迎える夏祭りの日、彼らは島の人々からの温かい歓迎を受ける。
- - 麻布競馬場「カレーパーティ」 : 大手広告代理店のチームが集まったカレーの持ち寄り懇親会が繰り広げられる。
- - 荒木あかね「天使の足跡」 : 主人公は長生きする話し相手が必要だが、周囲を失ってしまう。
- - 今村翔吾「夢見の太郎」 : 「入り江の左近」に拾われた太郎が信頼を得る一方、周囲との葛藤が描かれる。
- - 加藤シゲアキ「そこをみあげる」 : 罪から逃げ続ける男が輪島で直面する現実を描いた物語。
このように、各作家たちがそれぞれの視点で物語を紡ぎ、読者へメッセージを届ける意義ある企画になるでしょう。それぞれの作品から感じられる温もりが、たくさんの心に響くことを期待しています。
書籍情報
- - タイトル: あえのがたり
- - 著者名: 今村翔吾/小川哲/加藤シゲアキ ほか
- - 発売日: 2025年1月22日(水)
- - 判型: 四六判ワイド上製
- - 定価: 2100円(税込)
- - ページ数: 224ページ(予定)
- - ISBN: 978-4-06-537876-2
公式情報
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