介護業界の新たな一歩 "介護クラウド" の誕生
介護業界は、他の業種に比べてDX(デジタルトランスフォーメーション)が遅れていると指摘されています。特に、利用者とその家族が介護施設と入居契約を結ぶ際の流れは、依然として手間がかかるものです。対面での手続きが必要で、紙と印鑑による旧態依然とした手法が長らく残っていました。しかし、東京都港区に本社を置く「株式会社Keeper」が新たに開発したオンラインサービス「介護クラウド」が、この状況を一変させる可能性を秘めています。
「介護クラウド」とは?
「介護クラウド」は、介護関連サービス事業者向けのクラウドサービス(SaaS)で、入居希望者に向けての利便性を大幅に向上させることを目指しています。2022年2月から始まった実証実験では、岩手県内の「住宅型有料老人ホームななかまど」に導入し、実際の利用者やその家族がどのようにこのサービスを受け入れ、業務がどのように効率化されるかを検証しています。
課題を解決するための一手
これまで、介護施設への入居手続きは、実際に施設を訪問しなければならず、手続きに多くの時間を要していました。また、問い合わせから実際の入居まで1ヶ月以上かかることも少なくなく、利用者やその家族にとって大きな負担となっていました。これに対して、「介護クラウド」の導入により、入居希望者は自宅や外出先からでもパソコンやスマートフォンを使って手続きを行えるようになります。
オンライン手続きの利点
同サービスの利点は、契約手続きのすべてをオンラインで完結できる点です。契約に関する資料の確認・読み合わせ、契約締結、さらには更新手続きまでもがオンラインで行えるため、従来のように面倒な対面手続きが不要になります。これにより、時間も労力も大幅に短縮され、より多くの人々が介護サービスを受けやすくなると期待されています。
スタッフの業務効率化
さらに、施設のスタッフにとっても大きなメリットがあります。業務が自動化されるため、スタッフは煩雑な手続きから解放され、他の重要な業務に集中できます。その結果として、入居者へのサービスの質も向上することが見込まれています。
今後の展望と機能追加
「介護クラウド」は、今後も順次機能を追加し、より円滑で効率的な施設運営を支援するプラットフォームへと進化させていく計画です。介護業界の課題解決に向けたこの挑戦が、今後どのような展開を見せるのか、多くの注目が集まっています。
会社概要
- - 会社名: 株式会社Keeper
- - 設立: 2019年12月10日
- - 代表者: 代表取締役 CEO 佐々木航
- - 所在地: 東京都港区新橋6丁目18番3号 中村ビル
- - 事業内容: 介護サービス開発事業、介護ビジネスコンサルティング事業
- - 会社URL: 株式会社Keeper
この革新的なサービスが、介護業界の未来を変えることに期待が寄せられています。