フェイクドキュメンタリーの真実
2024-10-01 19:53:19

テレビ番組のフェイクドキュメンタリーブームの裏側を探る新書が登場

フェイクドキュメンタリーの時代――テレビの愉快犯たち



戸部田誠の新著『フェイクドキュメンタリーの時代――テレビの愉快犯たち』が、来る2024年10月1日に小学館から出版される。この本では、近年大いに注目を集める「フェイクドキュメンタリー」の根源や、その人気の理由を探る。

フェイクドキュメンタリーとは?


フェイクドキュメンタリーは、一見すると事実を基にしたドキュメンタリーのように見せかけながらも、実際にはフィクションである内容を指す。例えば、視聴者を驚かせるために事実を捻じ曲げ、または創作を行うことによって、疑似のリアリティを演出するジャンルだ。テレビ番組やYouTube企画、書籍、イベントなど、最近では様々な媒体にこのスタイルが広がっている。

人気の背景


なぜこのようなスタイルが広く支持されているのでしょうか。戸部田氏によると、このブームの引き金となったのは2003年に放送されたテレビ番組『放送禁止』だ。ここでは、視聴者の予想を裏切るような内容が展開され、テレビの形式や内容への疑問を呼び起こした。

本書では、これ以降のフェイクドキュメンタリー番組についても振り返り、各番組の特色や進化を解説している。著者の豊富なインタビューや資料に基づいた分析は、視聴者がどのようにこのジャンルを受け入れ、楽しんでいるかを深く考察している。

番組年表と特別対談


さらに、巻末には「フェイクドキュメンタリー(的)テレビ番組年表」が収録されており、2003年から2024年までの流れが一目でわかる。著名な番組が年表に掲載され、その時期にどのような影響を与えたのかも詳しく説明されている。

また、本書には『放送禁止』でディレクターを務めた長江俊和氏と『さよならテレビ』の土方宏史氏による特別対談も収録されており、「ドキュメンタリーとフェイクドキュメンタリーの境界」について語られている。この対談は、視聴者としても、制作者としても興味深い見地を提供してくれるだろう。

テレビの未来を考える


地方においても地上波では大食いやクイズ番組が溢れ、娯楽としての多様性が求められる中、「フェイクドキュメンタリー」は視聴者の新たな受容体験を提供している。戸部田氏自身も、「つまらない番組」が多い現状に警鐘を鳴らしつつ、このジャンルが重要なカウンターカルチャーであると捉えている。

本書を通じて、視聴者としての私たちがどのようにテレビと向き合い、理解していくべきかを考えさせられる。フェイクドキュメンタリーの魅力を再発見するための一冊として、是非手に取ってみてほしい。

著者について


戸部田誠、ペンネームは「てれびのスキマ」。1978年生まれのライターであり、テレビ番組に関する豊富な知識を持つ。これまでに『1989年のテレビっ子』、『タモリ学』など、多数の著作がある。

書誌情報


  • - タイトル: フェイクドキュメンタリーの時代――テレビの愉快犯たち
  • - 著者: 戸部田誠(てれびのスキマ)
  • - 発行元: 小学館
  • - 定価: 1,320円(税込)
  • - 発売日: 2024年10月1日
  • - ページ数: 352ページ
  • - URL: 小学館書籍詳細

本書を通して、現代のテレビにおけるフェイクドキュメンタリーの重要性とその影響を深く知ることができるだろう。


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会社情報

会社名
株式会社小学館
住所
東京都千代田区一ツ橋2-3-1
電話番号
03-3230-5375

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