介護と仕事の両立、76.3％が「非常に難しい」と回答！

介護と仕事の両立に関する現状と課題

日本の少子高齢化が進む中、働く人々にとっての「介護」と「仕事」を両立させることはますます重要な課題となっています。近年、しゅふＪＯＢ総研が実施した調査によると、76.3%の回答者が「介護と仕事の両立は非常に難しい」と感じており、その現実が如実に浮かび上がっています。この調査は、介護を行いながら仕事を希望する主婦・主夫層を対象にしたもので、有効回答数は746件にのぼります。

調査結果の概要

1. 介護と仕事の両立は非常に難しいと感じる76.3%

調査結果では、介護と仕事を並行して行うことの難しさを感じている人が多いことが明らかになりました。76.3%という高い数字は、多くの人々が日常生活の中で直面している厳しい現実を示しています。この比例感は、育児との両立を尋ねた際の45.4%という数字とも比べると、介護がはるかに厳しいという実感として表れていることがわかります。

2. 在宅勤務のありがたさと実際の負担

この調査では、介護を行っている人が増える中、在宅勤務の導入がこの両立を助けるのではないかという意見もあります。具体的には、48.4%の回答者が「在宅勤務を通じて介護と仕事が両立しやすくなる」と感じているとのことです。

ただし、実際には、介護者が在宅勤務を選択する際の障壁も多々あるという意見も寄せられています。例えば、介護者にとって、すぐに対応しなければならない事態が発生することもあります。そのため、在宅勤務が必ずしもその負担を軽減するとは限らないというのが実情です。

3. 介護者の法改正に対する認知度

さらに、介護者を支援するための法改正がなされたにもかかわらず、その内容を知らなかったとする人が79.2%存在しています。この法改正は、介護を行う職員が在宅勤務を利用できるような措置を講じることが義務付けられているのですが、十分な認知が得られていないという点が非常に残念です。

4. 年代別の意見の違い

また、年代別に見ると、上の世代ほど在宅勤務が介護と仕事の両立において役立つとは思っていない傾向が見られました。これは、実際の介護に関する負担を強く感じている人がその分、実感として両立の難しさを感じやすいからかもしれません。

フリーコメントからの実情

参加者から寄せられたフリーコメントには、さまざまな意見がありました。多くの方が介護の現実を直面し、どのように仕事を続けるかに悩んでいる様子が伺えます。「介護は経験済だが、在宅勤務でも仕事との両立は無理」といった声や、「育児と異なり、介護には達成感がない」との意見は特に印象的でした。

また、「介護には外部支援が必須」との声も多く、ヘルパーなどの専門的な支援を利用することがどれほど重要かを示しています。

まとめ

総じて、介護と仕事の両立に関する課題は、ますます深刻化していることが調査によって浮き彫りとなりました。社会全体がこの問題を認知し、解決するための手立てが必要です。在宅勤務の導入など、柔軟な働き方を実現するための制度改革が急務と言えます。また、介護を行う人々へのサポートや理解を深めるための情報提供が益々必要となるでしょう。