若手社員が中心となる新しい1on1制度「逆1on1」
大阪に本社を構える株式会社コンピュータ技研は、2025年10月から「逆1on1」という新しい形の1on1ミーティングを導入します。この制度は、若手社員が聞き手となり、古参や中堅社員が自身の経験や価値観を語るというもので、これまでの上下関係とは逆の立場での対話を促進します。
背景:コミュニケーション不足の解消
近年、働き方の多様化と世代間の価値観の違いが顕著になり、コミュニケーションの不足が問題視されています。特に、オンラインでのやり取りが増える中で、社員が気軽に意見を交換できる環境を整えることはこれまで以上に重要です。コンピュータ技研は、他企業との合同研修を通じて「心理的安全性」の重要性について議論を重ね、その結果として逆1on1制度を思いつきました。
逆1on1の特徴と狙い
逆1on1は、若手社員が先輩たちに質問し、彼らの経験や考えを深く理解するための場を提供します。一般的な1on1とは異なり、若手が聞き手となることで、リーダーシップを発揮しながらも、同時に質問力や傾聴力を高められるようデザインされています。
実施内容
- - 実施期間: 2025年10月から2026年4月(試行期間)
- - 対象者: 若手社員と古参・中堅社員(自薦または他薦)
- - 頻度: 毎月1回、30分程度の面談
- - 目的: 心理的安全性の向上、世代間理解の促進、若手社員育成
面談内容は会社に報告する義務がなく、本音で語れる環境が整えられています。必要に応じて情報を共有することも可能ですが、参加者の同意が求められるため、信頼のもとでの学びが促進されています。
安心して参加できるガイドライン
新制度をスムーズに運用するために、コンピュータ技研では「逆1on1ガイドライン」を策定しました。このガイドラインには対話を始める際の心得や、質問の例、参加者が話したくないことについての配慮などが含まれています。従来の上下関係を超えたコミュニケーションを実現するための実践的な指針として、社員に活用されています。
今後の展望
逆1on1のトライアル期間を通じて得られたフィードバックを元に、制度内容の改良が検討されています。最終的には、制度ではなく文化として定着させられることを目指しており、社会における心理的安全性と世代間コミュニケーションの向上に寄与できることを期待しています。
株式会社コンピュータ技研は「世界に0をONする」という理念のもと、各社員の経験や声を大切にし、より良い対話文化の形成に尽力しています。地域とのつながりを大切にしつつ、社員一人ひとりがキャリアを考え、実現するための支援も行っています。企業が社員の声を受け入れ、成長を促す環境を整えることで、企業はより強固な組織へと進化するのです。